劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト 個人的感想&考察まとめ

⚠️注意!

本文には『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』のネタバレが多分に含まれています。劇場版まだ見てないよ!という方は即刻ページバックして劇場に行ってきてください。(追記:劇場版の公開日から1年近く経ち、公開する劇場も少なくなってきました。なのでBlu-rayを観てください)そして思う存分キラめきを浴びてきてください。近くに劇場がなくてどうしてもキラめきの残照を浴びたい、という方はこのページで少しでもキラめきを分かち合えたらなと思います。

どうも。露崎まひるちゃんが推しの舞台創造科、ぴかだんごです。

劇場版スタァライト、観てきました。公開日初日から3日連続で観て、特別映像付きのものも観て、ある程度自分の中で感想が固まってきたので映画の流れを振り返りつつ考えたことや感じたことを喋ってみたいと思います。

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パンフレットとムビチケカード

 

では映画冒頭のシーン(スタァライトチャンネルでも配信されていたもの)から振り返っていきます。このシーンではひかりちゃんが華恋ちゃんと対峙しつつ、新たな口上を喋ります。

「生まれ変わった光を胸に、命が求める新たな血肉。歌い、踊り、奪い合う。それが野生の本能ならば。

99期生 神楽ひかり。

運命は変わる。舞台もまた」

この口上は華恋との決別を表すかのような感じを受けます(実際その後トマトが破裂する=華恋ちゃんの敗北を示唆する)が、最終盤に華恋が物理的な「舞台少女の死」を遂げ、再生産した後にはひかりちゃんの口上がさらに変わります。ここでのキーワードは「運命は変わる。舞台もまた」です。劇場版スタァライトでは華恋ちゃんとひかりちゃんの「運命の交換」が過去回想で語られます。その運命とは本編で華恋ちゃんとひかりちゃんが演じた戯曲『スタァライト』です。これは本編12話を見た方にはお馴染みのものなので今回は割愛するとして、この2人の運命の舞台は既に本編で完結してしまっているのです。これが劇場版スタァライトの華恋ちゃんの大きな課題となっています。つまり、華恋ちゃんにはもう演じたい舞台がなく、次に何処に進めばいいのか分からなくなってしまっているのです。劇場版スタァライトのメインテーマ「列車は必ず次の駅へ。では舞台は?」に対して明確な答えを出すことができません。これは劇中の99期生の進路相談のシーンで各々が進みたい場所(歌劇団所属、大学進学、跡継ぎなど)を書けているのに対し華恋ちゃんだけ一切の記述がないことから強調されています。また、ひかりちゃんは第100回聖翔祭を演じたあと自主退学しています。作中では戯曲『遥かなるエルドラド』のワンシーン「なぜ、行ってしまうのだ。友よ」という台詞が繰り返し使われ、ひかりちゃんが居なくなったことがより明確になっています。ひかりちゃんと戯曲『スタァライト』を演じきった華恋ちゃんは言うなれば「空っぽの舞台少女」なのです。「運命は変わる。舞台もまた」についていくことができないのが、ひかりちゃん自主退学後の華恋ちゃんなのです。ここは見ていて凄く痛々しかったです。前作劇場版『ロンド・ロンド・ロンド』が終わった後の特報にあった「私は見つけなければいけない。この先の果てにある私だけの舞台を。……でも、私だけの舞台って、何?」を思い出して、なるほどそこ(進路がない)に繋がるのかと合点がいきました。

 

さて、ここからはいよいよレヴューの始まりです。ここからはネタバレ全開アクセル全開でいきます。列車だけに。

劇場版スタァライトの最初のレヴューはひかりちゃんを除いた九九組みんなが列車に乗って仲良く談笑しているシーンの後に始まります。なおここの談笑シーンの時に電車の電子看板に夏の演劇祭と称してシークフェルト、凛明館、フロンティアの名前がちらっと出てくるスタリラ勢へのちょっとしたファンサービスがありました。

そして劇場版スタァライト、どんなレヴューが最初に始まるんだろう……?とワクワクしていたら列車が急に展開し皆が天井に移動しつつ

「皆殺しのレヴュー」レヴューソング:Wi(l)d screen baroque

が始まりました。

は……?皆殺し……?何かの見間違いだよね……?と思ったらキリンが高らかに「皆殺しのレヴュー、開演です!」と叫んだので見事に希望を打ち砕かれました。しかも対戦カードが

大場なな

VS

天堂真矢、西條クロディーヌ、星見純那、露崎まひる、石動双葉、花柳香子

というとんでもない面子。華恋ちゃんとひかりちゃんを除けば実質ばななVS九九組全員での対決です。しかもばななは最初片手剣で全員と互角に立ち回り、途中もう一本の剣が列車から運ばれてきて「やっと来た……」と述べてからは縦横無尽に九九組の皆の上掛けの金ボタンを弾いていきます。強すぎる。最後に残ったクロディーヌもあっさり撃破すると「なんだか……強いお酒を飲んだみたい……」と意味不明な事を(3回も)言いつつ血に見立てた液状の舞台装置が舞う空間の中「私たち、皆死んでるよ……」という言葉を残します。前作ロンド・ロンド・ロンドの最後のシーン、ばななが再演の果てに見た「舞台少女の死」を皆殺しのレヴューを通して観客及び九九組に伝えたという訳です。なお個人的な見解ですが、この映画で語られる「死」とは物理的なものではなく、舞台少女が次の舞台に行かないこと、立ち止まってしまう事を意味していると僕は考えています。華恋ちゃんが皆殺しのレヴューの面子にいなかったのも華恋ちゃんがこの時点である意味「死んでいる」からだと考えれば納得がいきます。

続いて99期生大決起集会のシーン。このシーンは本編第7話のばななの回想を彷彿とさせるものになっていますが、脚本担当の雨宮さんが主役になっている点が大きく異なっています。戯曲『スタァライト』の第一稿を最後まで書ききれなかったものの、新章の続きの重要なキーワード「今こそ、塔を降りる時」が登場し、新たな女神たちの台詞も劇場版スタァライトのメインテーマを象徴するものとなっています。また、劇伴が大決起集会の初めは約束タワー→新たな星摘みの塔の舞台装置展開から舞台少女心得に変化するのがグッときました。というか泣きました。ここで舞台少女心得は卑怯やでぇ……

そして場面は転換し、先程皆殺しのレヴューの舞台になった列車の上で各キャラがマネキンのように倒れ、傍らに血の溜まったブーツ=舞台少女の死を象徴するアイテムが置かれたシーンになります。ここで各々が死んだ自分や執着していた人物にケリをつけることを決心します。つまり、次の舞台に行くことを決意したのです。ここから本格的にレヴューが始まります。また、その場にいる全員が「私たちはもう、舞台の上」と喋りながらトマトを齧るシーンがあります。冒頭でも登場しましたが、劇場版スタァライトではトマトが舞台少女の糧の象徴として扱われています。トマトはその後も度々登場します。

「怨みのレヴュー」レヴューソング:わがままハイウェイ

対戦カードは双葉VS香子。またこの2人戦ってるよ……と逆に謎の安心感を覚えました。今度のレヴューは香子が跡継ぎになるのに対し双葉が歌劇団に入りたいという進路のすれ違いから「お前と一緒にキラめきが見たいんだ!香子!(本編6話、双葉の台詞)」に対して「大嘘つき!」と香子が噛みつきます。「鬱陶しうなったんやろ?本音晒せや」「表出ろや」とグイグイ迫る香子に「どうしてわかってくれないんだ!」と双葉も反論。「これにて、縁切りよ!」と互いにデコトラに乗りながら突撃していって最後のシーンに繋がります。結局のところ、このレヴューは香子の言う通り「ガキのわがまま」がぶつかり合う、ただそれだけなんですよね……最後、割れた鏡に花びらが1枚だけ落ちて幼少期のふたかおが映るシーンはグッときました。ちなみにこのレヴューのデコトラのCGはめちゃくちゃ気合いが入ってます。手書きのふたかおと混ぜても全く違和感がないのがスゴい。パンフレットでも「10年は破られちゃダメだ」と豪語してました。

「競演のレヴュー」レヴューソング:MEDAL SUZDAL PANIC◎○●

対戦カードはまひるちゃんVSひかりちゃん。ついにまひるちゃんのレヴューきた!とテンション爆上がりでした!しかも対戦相手はひかりちゃん!夢にまで見た対決です!まひるちゃんの口上も「宣誓! 私は舞台に立つ喜びを誓い、舞台に立つ覚悟を踊り、強く、愛しく、美しく、演じ続けることを誓います! 99期生 露崎まひる! 夢咲く舞台に、輝け、私!」と新しくなっていました。しかし当のひかりちゃんは「華恋はどこ?」とばかり。まひるちゃんも思わず「華恋ちゃん華恋ちゃんって。今舞台に立っているのは、ひかりちゃんだよ」とツッコミを入れる始末。レヴュー内容はオリンピックを主題にフェンシングやバスケ、アーティスティックスイミングなどを互いに演じて競り合うまさに「競演のレヴュー」に相応しいものでした。しかし当のひかりちゃんは華恋ちゃんのことばかり。「舞台の上では、誰よりも朗らかに!」と本編第5話で華恋ちゃんに指摘された長所を完全にものにしたまひるちゃんは、ひかりちゃんの上掛けの金ボタンをあっさり落とします。ひかりちゃんも思わず唖然。見てるこっちも「え?もう終わり?」となってしまいました。そしてひかりちゃんは舞台から逃げ出します。そんなひかりちゃんをまひるちゃんはジリジリと追い詰めていきます。「へぇ、舞台を途中で降りるんだ」「華恋ちゃんの前から逃げ出した時みたいに?」「本当は大嫌いだった。神楽ひかりが」「どうして演技しないの……?舞台の上なのに」「もっと感情込めてよ……もっと本物の台詞を」「舞台を途中で降りた貴方がどんな顔して華恋ちゃんに会うの?ねぇ……ねぇ……ねぇ、ねぇ!!」と激昂。胸ぐらを掴み、そのまま舞台装置から叩き落とします。この辺りのシーンは劇場の音響をフル活用していて右から左から後ろからまひるちゃんの台詞が聞こえてきてめちゃくちゃ怖かったです。ひかりちゃんはめっちゃデカいミスターホワイトクッションに受け止められつつも「ごめんなさい……本当は怖かった……華恋のキラめきに魅せられてファンになってしまう自分が許せなかった……」と本音を吐露。するとまひるちゃんも「そうだったんだ……本当は私も怖かった。ずっと演じてたから」と今までの言葉が演技だった事を話します。そして金メダルに見立てた金ボタンをひかりちゃんに掛けて「華恋ちゃんに言えてない台詞、言ってあげて。走れ。神楽ひかり」とひかりちゃんの背中を後押しします。ひかりちゃんもまひるちゃんに「まひる怖かった。本物の舞台女優だった!」と励ましの言葉を送りつつゴール地点に向かいます。見送ったまひるちゃんは「私もひかりちゃんと同じ舞台に立てて嬉しかった!」「まだまだ下手くそだけど、夢咲く舞台に、輝け、私」と喋り、後腐れなくレヴューが終わります。まひるちゃん好きの自分としてはまひるちゃんの成長、演技の上達、そして愛城華恋と神楽ひかりが運命で結ばれていることを自覚しているからこそ、そっと背中を押してあげるのが自分の役目なんだとわかっているのが素晴らしいなと感じました。まひるちゃんはどこまでいってもかれひかのお姉ちゃんなんだなと。泣く……

「狩りのレヴュー」レヴューソング:ペン:力:刀

対戦カードは純那VSばなな。まさかの対決です。しかもばななの舞台口上が「今は今はと言い訳重ね、生き恥晒した醜い果実」と純那ちゃんにクリティカルヒットする台詞。始まりも純那ちゃんの前に短剣を置いて自決を促しつつ帽子に剣を突き立て、逃げ出す純那ちゃんを追い詰めます。純那ちゃんは舞台装置を起動。「あなたを捕らえるわ。この、狩りのレヴューで!」と真っ向から対立します。ばななは「ガオッ」と獣のような台詞で返し、レヴューが始まります。この「ガオッ」はちょっと可愛い。というか劇場版のばななはシリアスシーン(&強いお酒)しかないので相対的にこのガオッしか和む要素がない……狩りのレヴューは終始ばななが圧倒し、「キミも、眩しかったよ。星見純那」と喋り、遂には純那ちゃんの翡翠弓の宝石を砕いて自分の剣片方を渡し、再び自決を促します。純那ちゃんは「どうして、過去形なのよ……っ」とばななの言葉にダメージを受け偉人の言葉を借りつつ立ち上がろうとしますが、涙を流してしまいます。ばななも「あーあ、泣いちゃった」と呆れてしまいます。しかし純那ちゃんは挫けません。「他人の言葉じゃ、ダメ!」と叫び、新たな口上「人には運命の星あれど、届かぬ足りぬはもう飽きた。足掻いて、もがいて、主役を喰らう。99代生徒会長、星見純那!殺して見せろよ、大場なな!」を叫び、宝石の残骸を剣に突き刺して復活。第2幕が始まります。ここは胸熱でした。というかそういう復活方法アリなんだ……と少しびっくりしました。ばななは「殺すなんて大袈裟なこと言わないで!そんなこと言うのは私の純那ちゃんじゃない!お前は何者だ!お前は何者だ!」に対し「私がこの舞台の主役、星見純那だ!」と叫び、レヴューは決着。純那ちゃん勝利に終わります。ばななは「やっぱり、眩しい……」と泣いてしまいます。本編第9話の泣き虫ばななを思い出してもらい泣きしそうになりました。

「魂のレヴュー」レヴューソング:美しき人 或いは其れは

対戦カードは真矢様VSクロちゃん。ありそうでなかった(本編では決着が描写されていたのみ)対決です。このレヴューは少し特殊で、ACTⅠ〜ACTⅣで真矢とクロディーヌの立ち位置が目まぐるしく変わります。あと長い。このレヴューだけで11分あるそうです(特別映像より)ACTⅠ、Ⅱでは舞台人(真矢)VS名も知れぬ悪魔(クロディーヌ)ACTⅢでは神の器(真矢)VS名も知れぬ悪魔(クロディーヌ)、Ⅳでは真矢VSクロディーヌとなっています。見ての通り、章が進むにつれてどんどんキャラが演者に近づいていきます。興味深いのは真矢とクロディーヌの舞台口上。お互いがお互いに本編の舞台口上を意識したものに変化しています。

クロ「月の輝き星の愛など、血肉の通わぬ憐れなまぼろし→本編真矢(月の輝き星の愛)」「今宵、キラめきであんたを!→本編真矢(今宵、キラめきを貴方に)」

真矢「輝くチャンスは不平等→本編クロ(輝くチャンスは誰もが平等)」「奈落で見上げろ、私がスタァだ!→本編クロ(C'est moi, la star!)」

「最後のセリフ」レヴューソング:スーパー スタァ スペクタクル

対戦カードは華恋ちゃんVSひかりちゃん。ひかりちゃんはキリンから託されたトマトを齧りつつ華恋ちゃんを待ち受けていました。といってもこのレヴューは開幕華恋ちゃんが「ひかりちゃんとスタァライトしちゃったら、私、なんにも無い」と語った後、物理的な「舞台少女の死」が起きてしまいます。つまり、リアルに華恋ちゃんが死にます。ついでに華恋ちゃんの後ろにあったトマトが破裂します。ひかりちゃんはかつて2人で見た戯曲『スタァライト』について、本当はスタァライトを見ることで舞台を諦めようとしていた自分がいたこと、そんな自分を華恋が生き返らせてくれたことを語りつつ「舞台で、待ってる」と言って華恋ちゃんを奈落に落とします。かつて本編11話で九九組皆に言われた「舞台で、待ってる」をひかりちゃんが華恋ちゃんに言う意趣返しとなっています。そして華恋ちゃんはT字型のモニュメントに変化。アタシ再生産の看板を背にしつつ列車に乗って舞台に戻ります。「ここが舞台だ!愛城華恋!」とひかりちゃんに誘導され、華恋ちゃんは再生産。「帰ってきたよ!列車に乗って!」「おかえり。華恋!」そしてお互い新たな口上を述べつつ「ひかりちゃん、綺麗……綺麗なのに怖い……でも」華恋ちゃんは「最後のセリフ」をひかりちゃんに伝えることを決意します。ひかりちゃんは「貫いてみせなさいよ。あんたのキラめきで」と喋りつつ武器を華恋ちゃんの腹に突き刺します。華恋ちゃんは「私も……ひかりに負けたくない」と「最後のセリフ」を伝え、東京タワーが真っ二つに割れて先端がポジションゼロに突き刺さります。レヴューの勝者はひかりちゃんになりますが、その後すぐにひかりちゃんも上掛けを武器で切り離し、九九組皆も上掛けを放り投げます。このシーンは完全なるレヴューからの解放を意味しているのではないかなと感じました。華恋ちゃんは「演じきっちゃったね……レヴュースタァライト」「私……世界で一番空っぽかも」とひかりちゃんに伝えますが、ひかりちゃんはT字に破れた華恋ちゃんの胸元にトマトを放り投げて「なら、探しに行きなさいよ。次の舞台。次の役を」と語ります。このシーン、カメラが華恋ちゃんの真正面を捉えた状態でトマトを投げているのでまるで観客がトマトを投げている様に見えるのがニクい演出です。華恋ちゃんを励ましているのはひかりちゃんだけじゃなくて、観客皆なんだと。素晴らしい演出だなと感じました。

 

まとめ

もうとにかく凄かった。120分の情報量が半端ではなかったです。皆殺しのレヴューのインパクトからはじまり、キリンやトマトといったモチーフが何を表しているのか?を考えている暇もなく目まぐるしく場面転換していくのが凄いと言わざるを得ない作品でした。自分自身本編スタァライトは5、6回は周回しててロンド・ロンド・ロンドも4回見に行ったので「どんな作品になっていようがドンと来い!」という心持ちでいましたが、想像以上でした。特にまひるちゃん推しの自分としては、まひるちゃんが舞台で堂々と演じている姿を見る事ができて(かなりホラー寄りでしたが)よかったです。ひかりちゃんにも思いの丈をぶつけて、そして華恋ちゃんに自分の想いを伝えてきてね。というある意味かれひかを繋ぐ存在としてきちんとまひるちゃんが昇華されていたのがとても嬉しかったです。本当にありがとう……やっぱり、まひるちゃんはかれひかのお姉ちゃん的役割が一番似合ってます。

そして各キャラのレヴューも素晴らしかった。ふたかおは相変わらずっちゃ相変わらずですが、デコトラやセクシー本堂といった飛び道具的モチーフを使ってレヴューが大いに盛り上がってましたし、純ななは圧倒的強さを誇るばななに意地でも食い下がらない純那ちゃんがカッコよかった。真矢クロはもう言わずもがな。互いが互いを引き出し高め合う「ライバル」全開のレヴューでした。途中のThis is 天堂真矢キャンセルは思わず笑っちゃいそうになっちゃいましたが、真矢様の「捻じ曲げるのか……レヴューの理を!」の威圧感で吹っ飛びました。

かれひかは過去回想の多さからより深い絆、運命で結ばれた2人ということがより強調されていて、かつて諦めかけたひかりちゃんの舞台を華恋ちゃんが生き返らせ、そして物理的な「舞台少女の死」を遂げた華恋ちゃんをひかりちゃんとの絆で再生産させて蘇らせる。この2人の関係性は尊くてかけがえのないものだなと強く感じました。

とりあえず総評としましては「過去の自分を殺して新しい自分に生まれ変わる(再生産する)物語」だと思います。互いを高め合うライバルや執着していた人物にケリをつけて新たな舞台に行く。もちろん感じ方は人それぞれですが、自分はそんなメッセージを受け取りました。

ありがとう……劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト。最高のキラめきを浴びました。上映している限り、また観に行きます。

最後に!

BON VOYAGE 神楽ひかり!

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劇場物販のトートバッグです。

映画を見る前と見たあとでは各モチーフの意味するものが変わってくることでしょう。

遊城十代は人生そのものである 第2期

2期:ヒーロー同士の戦い、はじめての挫折、そして世界を救った・救ってしまった十代

1期編はこちら↓

https://pikadango-key.hatenablog.com/entry/2021/02/22/175153

 

2期では十代たちが2年生に進級し、新たな登場人物が学園にやってきます。1人はエド・フェニックス。もう1人は斎王琢磨。この2人が2期における十代にとってのキーパーソンとなるキャラクターです。

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エドは最初寄せ集めのカードを使った手抜きの状態で十代と様子見のデュエルを行い、その後もう1戦十代とデュエルを行います。2戦目では十代と同じくE・HEROシリーズのカードを使いますが、それはエドの本気ではありません。

エドにとっての真の相棒たるカードはD-HERO(デステニーヒーロー)、運命をあやつるヒーローです。

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ダークヒーローな感じがE・HEROと違ってカッコいい

 

D-HEROは何者かによって殺害されてしまったエドの父親(カードデザイナー)がエドに遺したカードで、エドは父親を殺害した犯人を探し求める手がかりをつかむために学園にやってきました(画像紹介文にある「とある目的」)。エドにとってD-HEROは自身の覚悟の象徴であり、大切な人が遺したかけがえのないカードたちなのです。十代と同じくヒーロー使いではありますが、その性質は全く異なります。エドもそれを自覚し、自身の感情を十代にぶつけます。

 

「楽しいぜ、エド!ヒーロー同士が戦う、こんなワクワクした光景を見たのは、はじめてだぜ!」

「楽しいだと……笑わせるな十代!ヒーローが戦わざるをえない宿命は、決して楽しいものなんかじゃない。ヒーローの背負った十字架の重さが、苦しみと憎しみが、お前にわかるか!十代!」

「苦しみと憎しみ……?」

「それが、ヒーローを支える強さだ!ムカつくんだよ。お前のように格好や憧れだけでヒーローを使うヤツが!」(GX TURN-58「VSエド(前編)Eヒーロー対Eヒーロー」)

「確かに、お前はいい腕をしたデュエリストだ。だが、お前は絶対にボクには勝てない。なぜなら、ボクにはあるものがお前にはないからだ!」

「ヒーローを、渇望する理由さ!ボクは、このD-HEROの力を使い、父さんを殺したヤツに復讐する!」

「ボクには必要なんだ!ヤツを倒すためにボクに力を与える本当のヒーローが!」(GX TURN-59「VSエド(後編)運命のDヒーロー」)

 

十代は、エドに負けます。そして、今まで共に戦った相棒のカードたち、自分の愛するヒーローたち全ての絵柄が見えなくなってしまいます。

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子ども心ながらに衝撃的だったシーン

 

十代はスランプに陥ります。

直後の回で行われたデュエルでも仲間から「十代がデュエルを見にこないなんて初めて」と言われるほどの状態になります。

授業にも参加せず、心配しにやってきた仲間に「いつまでそうしているつもりだ」「調子狂うんだよ。お前がそんなうじうじしてると。オレは這い上がってきたぞ」と励ましの言葉をかけられても空虚な反応しか返せません。

今までのように楽しくデュエルすることすらできない、完全なる挫折です。

そんな十代にある転機が訪れます。

行くあてもなくただ船を漕ぐ十代に突然彗星が衝突し、衛星イオという異世界に転送されてしまったのです(なおGX世界は1期で墓に行けば異世界に転送され、浴場に行けば異世界に転送されることがあったので異世界に行くことは最早驚くことではありません)。そこにはドルフィーナ星人と名乗る奇妙な生命体が居ました。その正体はN(ネオスペーシアン)・アクア・ドルフィン。かつて十代が海馬コーポレーションが公募したカードコンテストに応募したカードが実際にカードになったのです。

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イルカにマッチョな手足が生えたヤバいデザインです。ちなみに十代が描いたのはこっち

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元は普通のイルカなのに何故手足を生やしたのか

 

そんなアクア・ドルフィンに、十代は自らに課せられたある使命を伝えられます。

「今宇宙は、破滅の光により滅びようとしている。我々はその光と戦える『正しき闇の力』を持つものを探して、キミに白羽の矢を立てたんだ」

「十代、ワクワクを思い出すんだ。宇宙を救えるのはキミしかいない」(TURN-62「進Eヒーロー!ネオス」)

十代は新たな仲間「ネオスペーシアン」と「E・HERO ネオス」と出会い、ワクワクを思い出しました。

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中央にいるのがネオス、他6体がネオスペーシアンです。動物をモチーフとしたE・HERO以上に個性豊かなヒーローたちです

 

なお、アクア・ドルフィンから伝えられた十代が司る『正しき闇の力』というワードは後々の伏線となります。

十代は新たなヒーローたちをデッキに組み込み、エドに再戦を申し込みます。そして、ネオスたちを加えたヒーロー同士の対決が再び巻き起こります。

そこで十代は、エドに対してカードデザインに関する感情をぶつけます。エドも、かつての自分のこと、父親のことを思い返していきます。

「きっとお前の父さんも、お前がD-HEROを見て苦しい思いをするんじゃなく、喜んでもらいたくって作ったはずだぜ」

「(そう……父さんはボクに何体ものヒーローを描いてくれた……ボクを喜ばせるために……なのに、今ボクはD-HEROたちを見る度に心が苦しくなる。父さん……)」

「(ボクの運命を背負う……?ボクは、ボク自身の運命をD-HEROに背負わせ、ボクがD-HEROを運命の囚人にしているというのか……?)」

勝負は五分五分のところまでもつれ込みましたが、最後は十代の新たな仲間「E・HERO フレア・ネオス」という、ネオスとフレア・スカラベというネオスペーシアンが融合したヒーローが決着を付けます。エドもフレア・ネオスを見て思わず感嘆の声をあげます。

「そうだ……ボクもかつて新たなヒーローの登場に胸躍らせていた……これがお前のヒーローか、十代」(TURN-68「VSエド(後編)炎のフレア・ネオス」)

十代はエドに勝利し、エドも十代のことを認めるようになりました。

 

一方そのころ、もう一人のキーパーソンである斎王はデュエルアカデミアを白に染めあげようとしていました。より具体的に説明すると、自分がデュエルした相手を「光の結社」という自分の支配下におき、その配下がまた別のものをデュエルで負かして光の結社に加入させるという宗教のような行為を行っていました。斎王の親友であるエドも斎王の行為には疑問を抱きますが、具体的な答えは返されません。斎王の手により着々と十代の仲間たちが加入していきますが、十代は立て続けにデュエルで勝利して仲間を救い出します。

そしてある程度の時期が経ったのち、ついにエドの父親の仇が見つかります。その人物は10年無敗の世界チャンプにしてエドの育ての親といっても過言ではない人物でした。エドは苦しみながらも仇を倒し、究極のDと呼ばれるカード「D-HERO Bloo-D(ブルーディー)」を手にします。そしてBloo-Dに遺されていたエドの父親の残留思念から伝えられた事実は「Bloo-Dはかつて破滅の光が宿っていたが、今は抜け殻の状態」「現在破滅の光は斎王に宿っている」というものでした。斎王に宿った破滅の光は衛星ソーラという装置を使い、地球を滅ぼそうと暗躍していました。ソーラを動かす鍵はふたつ。ひとつは斎王の手にあり、もうひとつは十代の手にあります。

父親から真実を告げられたエドはBloo-Dを携え斎王(破滅の光)に挑みますが、惜しくも敗れてしまいます。十代はエドを救い出すためにソーラの鍵をかけて=地球を救うために斎王(破滅の光)にデュエルを挑みます。そしてGX屈指の迷場面「斎王の妹の残留思念が衛星ソーラを止め恐竜DNAが覚醒してスペースザウルスに進化した剣山(十代の仲間)とネオスがソーラを破壊する」現象が起こります。(TURN-104「勝利の行方は?!十代VS斎王」)

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絵面の情報量がすごい

 

そして十代は斎王に宿った破滅の光を打ち倒し、世界を救ったのでした。めでたしめでたし。これが2期の終わりです。

以上のようにGX2期では挫折からの再起、そこからの大躍進が描かれています。

本来のヒーローものであればこれで世界を救ったのでハッピーエンド……となるのですが、GXはそうはなりません。十代はここで世界を「救ってしまった」事実を背負うことになります。この事実が何を呼び寄せるのか、それは第3期で解説します。

 

次回

3期:十代に課せられた責任、罪、そして十代の選んだ道とは

https://pikadango-key.hatenablog.com/entry/2022/03/27/225353

遊城十代は人生そのものである 第1期

[はじめに]

はじめましての方ははじめまして。Twitterでは「ぴかだんご(Twitterアカウント:pikadango_WUYH)」というユーザーネームを名乗り、十代やGXなどについて語ったり、十代のキャラクターデッキを構築したり、趣味について好き勝手語ったりといった活動をしている者です。

既に僕をご存知の方はわざわざこの記事を拝見してくださり本当にありがとうございます。

 

さて、早速ですが皆さんに質問です。

 

あなたにとって「人生」とは何ですか?また、どのような人生を歩んできましたか?今はどんな人生ですか?

 

きっと、色々な答えが浮かんでくると思います。

生きることが楽しくて仕方がない人、推しコンテンツを糧にして日々を過ごす人もいるでしょう。生きることが辛くてしんどい人、仕事や病気で大変な思いをしている人もいるでしょう。人生は人それぞれ、全く同じ人生を歩んでいる人はいません。

ですが「人生」には万人に共通するものがあります。それは上下の波があり、常に変動しているということです。

具体的に言うと楽しい時もあれば、辛い時もあるということ。当たり前のことだろう、と思うでしょうが、割と忘れがちなことです。楽しい時は辛い時のことなど考えないでしょうし、その逆も然り。僕も生きることが楽しい時期があり、生きることが辛くてしんどい時期があり、そのような波があることが「人生」なんだと経験しています。

では前置きはこのくらいにして、本題に入ります。

 

遊城十代は人生そのものである」

 

[遊城十代とは]

既知の方もいらっしゃると思いますが、今回話題にさせて頂く「遊城十代」というキャラクターについて軽く説明します。

遊城十代とは、2004年から2008年の間に放送された全180話の番組『遊戯王デュエルモンスターズGX(以下GX)』の主人公です。

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明るく前向きな性格で、どんな時でもデュエル(遊戯王オフィシャルカードゲームのカードを用いて戦うこと)を楽しむことを信条としています。GXは「デュエルアカデミア」と呼ばれる学園を舞台としたいわゆる学園生活ものの物語であり、十代は高等部の編入試験の結果アカデミアの中でも落ちこぼれの集まるオシリスレッドに配属されることになります(アカデミアでは3つの寮が存在し、オベリスクブルー、ラーイエロー、オシリスレッドの順番で実力のヒエラルキーが構成されています。その中でもレッドは最下層、他の寮から見下されています)。そんな境遇の中でも本人はレッドに配属されたことを全く気にせず、デュエルの実力はオベリスクブルーの生徒とも互角以上に渡り合えるほど1年生の中でもトップレベル。なおかつどんな状況でもデュエルを楽しみ勝負を諦めない姿勢は周囲の生徒に大きな影響を与え、他の寮の生徒からも一目置かれるほどの存在となります。また、本人はデュエルモンスターズのカードの精霊が見え意思疎通ができるという特殊な能力があり、前作主人公である武藤遊戯から譲り受けたカード「ハネクリボー」を「相棒」と呼んでいます。

ここまでの解説を見ると、明るくて周りを巻き込んでいく主人公、ヒーローに相応しい性質を持つ人物だということがわかります。また、十代はデュエルの中ではE・HERO(エレメンタルヒーロー)という名称のカードを愛用しており、ヒーローとしての性質がより強調されています。

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アメコミヒーローがモチーフの個性豊かなHEROです

 

ですが、GXで描かれる十代の姿は明るくて楽しいものだけではありません。悩み、挫折し、自分の犯した罪に苦しみもがく、そんな暗い姿も描かれています。

そう、先程述べた「人生」の波が十代にはあるのです。今回は十代の明るい面と暗い面に注目して語っていきます。なお、今回の項目作成にあたってGX本編を計4期に分けていきます。1期が1年生編、2期が2年生編、3期が3年生編前半、4期が3年生編後半にあたります。当記事は1期を解説します。

 

1期:自身の信条の正しさが揺らぎ始め、悩む十代

GX1期は序盤こそアカデミアでの日常の中で様々な生徒とデュエルで交流を深め、少しずつ十代の周りに人が集い絆が紡がれていくさまが描かれるのですが、物語が進むにつれて「闇のデュエル」なるものの存在が明らかになります。通常のデュエルではお互いの思いをぶつけ合って戦うだけ(たまに試験の一科目として進級や落第をデュエルの勝敗で決めることもあります)ですが、闇のデュエルではデュエルの中で何かを賭けなくてはいけません。十代が行った闇のデュエルでは、親しい仲間の命や己の命を賭けることになりました。無論負けることは許されません。十代は勝ち続けました。そんな中で十代はひとつの悩みを抱えます。

 

「デュエルは楽しいものではなかったのか」と。

 

十代の決めゼリフに「ガッチャ!楽しいデュエルだったぜ!」というものがあります。これは十代がデュエルを終えたあと、相手にかける言葉です。常に楽しくデュエルすることが十代の信条であり、十代のモチベーションです。

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ガッチャ!

 

しかし、闇のデュエルでは仲間や己の命が勝敗に左右されます。絶対に勝たなくてはならない、負けることは許されない……いつしか十代はデュエルを楽しむ余裕を失いつつありました。

複数回の闇のデュエルを行ったあと、十代は自分に問いかけます。

 

「あれは夢なんかじゃない……そしてもしオレが負けたら、翔や隼人(十代の仲間でありルームメイト)を犠牲にしてしまうかも……」

「デュエルは楽しいものだと思っていた。オレの考えは間違っていたのかな……」

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(GX TURN-34「湯けむり旅情!青眼の白龍」)

 

その後同回にてカイバーマン(前作ライバルキャラ・海馬瀬人の生き写しのような登場人物)から「負けを恐れれば立ち止まるしかない。負けて勝て。遊城十代」と激励を受けたり、ブラック・マジシャン・ガールの精霊から励ましの気持ちのこもったデュエルをしたりして少しずつ前向きな気持ちになっていきます。

そして1期におけるラスボス、影丸理事長があやつり、その強さのあまりデュエルアカデミアに封印されていた「三幻魔」を前にしてもワクワクしながらデュエルできるほどに立ち直って対決に臨みました。

以上のようにGX1期では闇のデュエルで自分の信念が揺らぎ、理想と現実とのギャップに悩み、そして周りからの応援を受けて精一杯歩む十代の姿が見えてきます。

 

次回

2期:ヒーロー同士の戦い、はじめての挫折、そして世界を救った・救ってしまった十代

https://pikadango-key.hatenablog.com/entry/2021/02/22/175213

遊戯王【遊城十代(幼少期)】デッキ解説

[はじめに]

皆さんは「遊城十代(幼少期)」をご存知ですか?

知ってる方はGXをよく見ている証拠です。おめでとうございます。知らない方はこれから解説するのでご安心ください。

遊城十代といえば遊戯王デュエルモンスターズGXの主人公です。正しき闇の力を持ち、精霊を見る力を持つ決闘者です。そんな十代は数々の激戦をくぐり抜けてきた猛者ですが、実は幼少期にもデュエル描写があるのはご存知でしょうか?

こちらです。

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テーブルの上にカードが置いてあり、デュエル中であることが分かります。ちなみにこの描写は30秒以内な上「ボクのターン!ユベルを召喚!」のみで描写が終わります。しかし使用カードは確認できます。

ユベル

・スケルエンジェル

・ルイーズ

オシロ・ヒーロー

この4枚です。

という訳でこの4枚を投入してデッキを作ってみました。(注:半分ネタデッキです)

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サイドデッキにある戦士の生還の元ネタはこちらです(幼少期十代の所持カード)。

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記憶破壊者は両親イメージです。

ではカード解説に入ります。

ユベル

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このデッキの象徴です。

なお進化形態が入っていないことからわかるように効果の活用や場に出すことは一切考えず「星の金貨」で相手に押し付けることが目的で入っています。これは作中において十代の両親が十代のユベルに関する記憶を消し、ユベルをロケットに乗せて宇宙に飛ばした描写の再現です。

星の金貨

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このデッキの根底(ネタ要素)を担うカードです。

先述のようにユベルを渡したり、いらないオシロ・ヒーローやルイーズを渡します。なお理想ムーブはC・ドルフィーナとE・HERO ネオスを渡してKC主催のカードデザインコンテストに応募した幼少期十代の描写を再現することです。手札事故を防げる上に(相手が元ネタを知っていれば)笑いを誘える最高のカードです。

オシロ・ヒーロー」

「ルイーズ」

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テーブルの上に置いてあるので立派な十代の使用カードです。何の変哲もないただの下級モンスターですが、効果を持たない通常モンスターという点から「天威」シリーズのサポートを受けられます。このデッキはこの2枚をひたすら天威でサポートしつつ戦います。

「天威」シリーズ

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見ての通り、効果を持たないモンスターに対してサポートを行う効果を持っています。これで相手モンスターを弱体化させたり、耐性を付与したりしてオシロ・ヒーローとルイーズの場持ちを良くします。

「スケルエンジェル」

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墓地に置いてあるので使用カードです。ですが残念ながら活用するすべがないので引いてしまったら星の金貨で相手に押し付けます。

「ジェット・シンクロン」

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1枚でハリファイバーになれる上ロケットみたいな見た目なので採用しています。

「C・ドルフィーナ」

E・HERO ネオス

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先述のように幼少期十代がKC公募企画に応募したカードです。星の金貨で相手に押し付けます。ネオスはごくまれに場に残ったオシロ・ヒーローらをリリースしてアドバンス召喚することがあります。オシロ・ヒーローらを維持するよりネオスを出した方が当然ながら遥かに強いからです。

続いて星の金貨を除いた他カードの解説です。

「悪魔への貢物」

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このデッキの地味つよカードです。相手のエースを「墓地に送り」オシロ・ヒーローやルイーズを召喚します。見ての通り破壊耐性などを貫通する上にオシロ・ヒーローらを使う理由付けになる良きカードです。エースモンスターを問答無用で墓地に送られ、よく分からない低級バニラモンスターに変えられた相手の心境を思うとたまりません。名前もユベルへの貢物っぽくていい雰囲気です。

「団結の力」

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古き良きカードです。単純に上がるステータスが高いので強いです。

「天威無崩の地」

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オシロ・ヒーローらにモンスター効果耐性を付与しつつ緩い条件でドローができるつよつよカードです。このカードのために意地でもオシロ・ヒーローらを場に維持します。

「苦渋の決断」

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デッキ圧縮をしつつ手札にオシロ・ヒーローらを加えます。この瞬間相手は「このデッキなに?」と疑問を浮かべるでしょう。それと墓地肥やしの利点としてオシロ・ヒーローらは1枚手元にあれば充分なので早めに墓地に送っておいた方が後々引かなくて済むのでGoodです。

「月鏡の盾」

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戦闘にめっぽう強くなれるカードです。オシロ・ヒーローらを維持するために使います。余談ですがこのカードをルイーズに装備してBloo-Dを真っ向から倒した経験があります。

「強制脱出装置」

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強いカードです。ユベルを宇宙に飛ばした描写の再現で投入されています。

「虚無空間」

「マインドクラッシュ」

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強いカードです。幼少期十代はデュエルで負けると精霊ユベルが相手プレイヤーを意識不明の昏睡状態に陥らせるという描写があるので、その再現で投入されています。これも余談ですがエアーマンからサーチされたBloo-Dをマインドクラッシュで墓地に叩き込んだ経験があります。

エクストラはだいたい天威シリーズです。

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リンク3モンスターらを出す機会はそこまで多くない(というかオシロ・ヒーローらの維持のためにリソースを割くので余裕があまりない)ですが使う時は使います。

以上が【遊城十代(幼少期)】のカード解説になります。

なおこのデッキを使ってデュエルした時の写真がこちらになります。

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[おわりに]

皆さんいかがだったでしょうか。使用カードがたったの4(戦士の生還を含めれば5)枚でもキャラデッキは組めます。あまたの十代デッキを組んできた自分ですが、このデッキが一番頭おかしいと自覚しています。でもこのデッキを持ち出してデュエルすると自然とみんな笑顔になってくれます。あと恐怖します。

こんなデッキを最後まで見届けてくださった皆様、ありがとうございました!

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ガッチャ!(幼少期の公募シーンで言ってます)