劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト 個人的感想&考察まとめ

⚠️注意!

本文には『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』のネタバレが多分に含まれています。劇場版まだ見てないよ!という方は即刻ページバックして劇場に行ってきてください。(追記:劇場版の公開日から1年近く経ち、公開する劇場も少なくなってきました。なのでBlu-rayを観てください)そして思う存分キラめきを浴びてきてください。近くに劇場がなくてどうしてもキラめきの残照を浴びたい、という方はこのページで少しでもキラめきを分かち合えたらなと思います。

どうも。露崎まひるちゃんが推しの舞台創造科、ぴかだんごです。

劇場版スタァライト、観てきました。公開日初日から3日連続で観て、特別映像付きのものも観て、ある程度自分の中で感想が固まってきたので映画の流れを振り返りつつ考えたことや感じたことを喋ってみたいと思います。

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パンフレットとムビチケカード

 

では映画冒頭のシーン(スタァライトチャンネルでも配信されていたもの)から振り返っていきます。このシーンではひかりちゃんが華恋ちゃんと対峙しつつ、新たな口上を喋ります。

「生まれ変わった光を胸に、命が求める新たな血肉。歌い、踊り、奪い合う。それが野生の本能ならば。

99期生 神楽ひかり。

運命は変わる。舞台もまた」

この口上は華恋との決別を表すかのような感じを受けます(実際その後トマトが破裂する=華恋ちゃんの敗北を示唆する)が、最終盤に華恋が物理的な「舞台少女の死」を遂げ、再生産した後にはひかりちゃんの口上がさらに変わります。ここでのキーワードは「運命は変わる。舞台もまた」です。劇場版スタァライトでは華恋ちゃんとひかりちゃんの「運命の交換」が過去回想で語られます。その運命とは本編で華恋ちゃんとひかりちゃんが演じた戯曲『スタァライト』です。これは本編12話を見た方にはお馴染みのものなので今回は割愛するとして、この2人の運命の舞台は既に本編で完結してしまっているのです。これが劇場版スタァライトの華恋ちゃんの大きな課題となっています。つまり、華恋ちゃんにはもう演じたい舞台がなく、次に何処に進めばいいのか分からなくなってしまっているのです。劇場版スタァライトのメインテーマ「列車は必ず次の駅へ。では舞台は?」に対して明確な答えを出すことができません。これは劇中の99期生の進路相談のシーンで各々が進みたい場所(歌劇団所属、大学進学、跡継ぎなど)を書けているのに対し華恋ちゃんだけ一切の記述がないことから強調されています。また、ひかりちゃんは第100回聖翔祭を演じたあと自主退学しています。作中では戯曲『遥かなるエルドラド』のワンシーン「なぜ、行ってしまうのだ。友よ」という台詞が繰り返し使われ、ひかりちゃんが居なくなったことがより明確になっています。ひかりちゃんと戯曲『スタァライト』を演じきった華恋ちゃんは言うなれば「空っぽの舞台少女」なのです。「運命は変わる。舞台もまた」についていくことができないのが、ひかりちゃん自主退学後の華恋ちゃんなのです。ここは見ていて凄く痛々しかったです。前作劇場版『ロンド・ロンド・ロンド』が終わった後の特報にあった「私は見つけなければいけない。この先の果てにある私だけの舞台を。……でも、私だけの舞台って、何?」を思い出して、なるほどそこ(進路がない)に繋がるのかと合点がいきました。

 

さて、ここからはいよいよレヴューの始まりです。ここからはネタバレ全開アクセル全開でいきます。列車だけに。

劇場版スタァライトの最初のレヴューはひかりちゃんを除いた九九組みんなが列車に乗って仲良く談笑しているシーンの後に始まります。なおここの談笑シーンの時に電車の電子看板に夏の演劇祭と称してシークフェルト、凛明館、フロンティアの名前がちらっと出てくるスタリラ勢へのちょっとしたファンサービスがありました。

そして劇場版スタァライト、どんなレヴューが最初に始まるんだろう……?とワクワクしていたら列車が急に展開し皆が天井に移動しつつ

「皆殺しのレヴュー」レヴューソング:Wi(l)d screen baroque

が始まりました。

は……?皆殺し……?何かの見間違いだよね……?と思ったらキリンが高らかに「皆殺しのレヴュー、開演です!」と叫んだので見事に希望を打ち砕かれました。しかも対戦カードが

大場なな

VS

天堂真矢、西條クロディーヌ、星見純那、露崎まひる、石動双葉、花柳香子

というとんでもない面子。華恋ちゃんとひかりちゃんを除けば実質ばななVS九九組全員での対決です。しかもばななは最初片手剣で全員と互角に立ち回り、途中もう一本の剣が列車から運ばれてきて「やっと来た……」と述べてからは縦横無尽に九九組の皆の上掛けの金ボタンを弾いていきます。強すぎる。最後に残ったクロディーヌもあっさり撃破すると「なんだか……強いお酒を飲んだみたい……」と意味不明な事を(3回も)言いつつ血に見立てた液状の舞台装置が舞う空間の中「私たち、皆死んでるよ……」という言葉を残します。前作ロンド・ロンド・ロンドの最後のシーン、ばななが再演の果てに見た「舞台少女の死」を皆殺しのレヴューを通して観客及び九九組に伝えたという訳です。なお個人的な見解ですが、この映画で語られる「死」とは物理的なものではなく、舞台少女が次の舞台に行かないこと、立ち止まってしまう事を意味していると僕は考えています。華恋ちゃんが皆殺しのレヴューの面子にいなかったのも華恋ちゃんがこの時点である意味「死んでいる」からだと考えれば納得がいきます。

続いて99期生大決起集会のシーン。このシーンは本編第7話のばななの回想を彷彿とさせるものになっていますが、脚本担当の雨宮さんが主役になっている点が大きく異なっています。戯曲『スタァライト』の第一稿を最後まで書ききれなかったものの、新章の続きの重要なキーワード「今こそ、塔を降りる時」が登場し、新たな女神たちの台詞も劇場版スタァライトのメインテーマを象徴するものとなっています。また、劇伴が大決起集会の初めは約束タワー→新たな星摘みの塔の舞台装置展開から舞台少女心得に変化するのがグッときました。というか泣きました。ここで舞台少女心得は卑怯やでぇ……

そして場面は転換し、先程皆殺しのレヴューの舞台になった列車の上で各キャラがマネキンのように倒れ、傍らに血の溜まったブーツ=舞台少女の死を象徴するアイテムが置かれたシーンになります。ここで各々が死んだ自分や執着していた人物にケリをつけることを決心します。つまり、次の舞台に行くことを決意したのです。ここから本格的にレヴューが始まります。また、その場にいる全員が「私たちはもう、舞台の上」と喋りながらトマトを齧るシーンがあります。冒頭でも登場しましたが、劇場版スタァライトではトマトが舞台少女の糧の象徴として扱われています。トマトはその後も度々登場します。

「怨みのレヴュー」レヴューソング:わがままハイウェイ

対戦カードは双葉VS香子。またこの2人戦ってるよ……と逆に謎の安心感を覚えました。今度のレヴューは香子が跡継ぎになるのに対し双葉が歌劇団に入りたいという進路のすれ違いから「お前と一緒にキラめきが見たいんだ!香子!(本編6話、双葉の台詞)」に対して「大嘘つき!」と香子が噛みつきます。「鬱陶しうなったんやろ?本音晒せや」「表出ろや」とグイグイ迫る香子に「どうしてわかってくれないんだ!」と双葉も反論。「これにて、縁切りよ!」と互いにデコトラに乗りながら突撃していって最後のシーンに繋がります。結局のところ、このレヴューは香子の言う通り「ガキのわがまま」がぶつかり合う、ただそれだけなんですよね……最後、割れた鏡に花びらが1枚だけ落ちて幼少期のふたかおが映るシーンはグッときました。ちなみにこのレヴューのデコトラのCGはめちゃくちゃ気合いが入ってます。手書きのふたかおと混ぜても全く違和感がないのがスゴい。パンフレットでも「10年は破られちゃダメだ」と豪語してました。

「競演のレヴュー」レヴューソング:MEDAL SUZDAL PANIC◎○●

対戦カードはまひるちゃんVSひかりちゃん。ついにまひるちゃんのレヴューきた!とテンション爆上がりでした!しかも対戦相手はひかりちゃん!夢にまで見た対決です!まひるちゃんの口上も「宣誓! 私は舞台に立つ喜びを誓い、舞台に立つ覚悟を踊り、強く、愛しく、美しく、演じ続けることを誓います! 99期生 露崎まひる! 夢咲く舞台に、輝け、私!」と新しくなっていました。しかし当のひかりちゃんは「華恋はどこ?」とばかり。まひるちゃんも思わず「華恋ちゃん華恋ちゃんって。今舞台に立っているのは、ひかりちゃんだよ」とツッコミを入れる始末。レヴュー内容はオリンピックを主題にフェンシングやバスケ、アーティスティックスイミングなどを互いに演じて競り合うまさに「競演のレヴュー」に相応しいものでした。しかし当のひかりちゃんは華恋ちゃんのことばかり。「舞台の上では、誰よりも朗らかに!」と本編第5話で華恋ちゃんに指摘された長所を完全にものにしたまひるちゃんは、ひかりちゃんの上掛けの金ボタンをあっさり落とします。ひかりちゃんも思わず唖然。見てるこっちも「え?もう終わり?」となってしまいました。そしてひかりちゃんは舞台から逃げ出します。そんなひかりちゃんをまひるちゃんはジリジリと追い詰めていきます。「へぇ、舞台を途中で降りるんだ」「華恋ちゃんの前から逃げ出した時みたいに?」「本当は大嫌いだった。神楽ひかりが」「どうして演技しないの……?舞台の上なのに」「もっと感情込めてよ……もっと本物の台詞を」「舞台を途中で降りた貴方がどんな顔して華恋ちゃんに会うの?ねぇ……ねぇ……ねぇ、ねぇ!!」と激昂。胸ぐらを掴み、そのまま舞台装置から叩き落とします。この辺りのシーンは劇場の音響をフル活用していて右から左から後ろからまひるちゃんの台詞が聞こえてきてめちゃくちゃ怖かったです。ひかりちゃんはめっちゃデカいミスターホワイトクッションに受け止められつつも「ごめんなさい……本当は怖かった……華恋のキラめきに魅せられてファンになってしまう自分が許せなかった……」と本音を吐露。するとまひるちゃんも「そうだったんだ……本当は私も怖かった。ずっと演じてたから」と今までの言葉が演技だった事を話します。そして金メダルに見立てた金ボタンをひかりちゃんに掛けて「華恋ちゃんに言えてない台詞、言ってあげて。走れ。神楽ひかり」とひかりちゃんの背中を後押しします。ひかりちゃんもまひるちゃんに「まひる怖かった。本物の舞台女優だった!」と励ましの言葉を送りつつゴール地点に向かいます。見送ったまひるちゃんは「私もひかりちゃんと同じ舞台に立てて嬉しかった!」「まだまだ下手くそだけど、夢咲く舞台に、輝け、私」と喋り、後腐れなくレヴューが終わります。まひるちゃん好きの自分としてはまひるちゃんの成長、演技の上達、そして愛城華恋と神楽ひかりが運命で結ばれていることを自覚しているからこそ、そっと背中を押してあげるのが自分の役目なんだとわかっているのが素晴らしいなと感じました。まひるちゃんはどこまでいってもかれひかのお姉ちゃんなんだなと。泣く……

「狩りのレヴュー」レヴューソング:ペン:力:刀

対戦カードは純那VSばなな。まさかの対決です。しかもばななの舞台口上が「今は今はと言い訳重ね、生き恥晒した醜い果実」と純那ちゃんにクリティカルヒットする台詞。始まりも純那ちゃんの前に短剣を置いて自決を促しつつ帽子に剣を突き立て、逃げ出す純那ちゃんを追い詰めます。純那ちゃんは舞台装置を起動。「あなたを捕らえるわ。この、狩りのレヴューで!」と真っ向から対立します。ばななは「ガオッ」と獣のような台詞で返し、レヴューが始まります。この「ガオッ」はちょっと可愛い。というか劇場版のばななはシリアスシーン(&強いお酒)しかないので相対的にこのガオッしか和む要素がない……狩りのレヴューは終始ばななが圧倒し、「キミも、眩しかったよ。星見純那」と喋り、遂には純那ちゃんの翡翠弓の宝石を砕いて自分の剣片方を渡し、再び自決を促します。純那ちゃんは「どうして、過去形なのよ……っ」とばななの言葉にダメージを受け偉人の言葉を借りつつ立ち上がろうとしますが、涙を流してしまいます。ばななも「あーあ、泣いちゃった」と呆れてしまいます。しかし純那ちゃんは挫けません。「他人の言葉じゃ、ダメ!」と叫び、新たな口上「人には運命の星あれど、届かぬ足りぬはもう飽きた。足掻いて、もがいて、主役を喰らう。99代生徒会長、星見純那!殺して見せろよ、大場なな!」を叫び、宝石の残骸を剣に突き刺して復活。第2幕が始まります。ここは胸熱でした。というかそういう復活方法アリなんだ……と少しびっくりしました。ばななは「殺すなんて大袈裟なこと言わないで!そんなこと言うのは私の純那ちゃんじゃない!お前は何者だ!お前は何者だ!」に対し「私がこの舞台の主役、星見純那だ!」と叫び、レヴューは決着。純那ちゃん勝利に終わります。ばななは「やっぱり、眩しい……」と泣いてしまいます。本編第9話の泣き虫ばななを思い出してもらい泣きしそうになりました。

「魂のレヴュー」レヴューソング:美しき人 或いは其れは

対戦カードは真矢様VSクロちゃん。ありそうでなかった(本編では決着が描写されていたのみ)対決です。このレヴューは少し特殊で、ACTⅠ〜ACTⅣで真矢とクロディーヌの立ち位置が目まぐるしく変わります。あと長い。このレヴューだけで11分あるそうです(特別映像より)ACTⅠ、Ⅱでは舞台人(真矢)VS名も知れぬ悪魔(クロディーヌ)ACTⅢでは神の器(真矢)VS名も知れぬ悪魔(クロディーヌ)、Ⅳでは真矢VSクロディーヌとなっています。見ての通り、章が進むにつれてどんどんキャラが演者に近づいていきます。興味深いのは真矢とクロディーヌの舞台口上。お互いがお互いに本編の舞台口上を意識したものに変化しています。

クロ「月の輝き星の愛など、血肉の通わぬ憐れなまぼろし→本編真矢(月の輝き星の愛)」「今宵、キラめきであんたを!→本編真矢(今宵、キラめきを貴方に)」

真矢「輝くチャンスは不平等→本編クロ(輝くチャンスは誰もが平等)」「奈落で見上げろ、私がスタァだ!→本編クロ(C'est moi, la star!)」

「最後のセリフ」レヴューソング:スーパー スタァ スペクタクル

対戦カードは華恋ちゃんVSひかりちゃん。ひかりちゃんはキリンから託されたトマトを齧りつつ華恋ちゃんを待ち受けていました。といってもこのレヴューは開幕華恋ちゃんが「ひかりちゃんとスタァライトしちゃったら、私、なんにも無い」と語った後、物理的な「舞台少女の死」が起きてしまいます。つまり、リアルに華恋ちゃんが死にます。ついでに華恋ちゃんの後ろにあったトマトが破裂します。ひかりちゃんはかつて2人で見た戯曲『スタァライト』について、本当はスタァライトを見ることで舞台を諦めようとしていた自分がいたこと、そんな自分を華恋が生き返らせてくれたことを語りつつ「舞台で、待ってる」と言って華恋ちゃんを奈落に落とします。かつて本編11話で九九組皆に言われた「舞台で、待ってる」をひかりちゃんが華恋ちゃんに言う意趣返しとなっています。そして華恋ちゃんはT字型のモニュメントに変化。アタシ再生産の看板を背にしつつ列車に乗って舞台に戻ります。「ここが舞台だ!愛城華恋!」とひかりちゃんに誘導され、華恋ちゃんは再生産。「帰ってきたよ!列車に乗って!」「おかえり。華恋!」そしてお互い新たな口上を述べつつ「ひかりちゃん、綺麗……綺麗なのに怖い……でも」華恋ちゃんは「最後のセリフ」をひかりちゃんに伝えることを決意します。ひかりちゃんは「貫いてみせなさいよ。あんたのキラめきで」と喋りつつ武器を華恋ちゃんの腹に突き刺します。華恋ちゃんは「私も……ひかりに負けたくない」と「最後のセリフ」を伝え、東京タワーが真っ二つに割れて先端がポジションゼロに突き刺さります。レヴューの勝者はひかりちゃんになりますが、その後すぐにひかりちゃんも上掛けを武器で切り離し、九九組皆も上掛けを放り投げます。このシーンは完全なるレヴューからの解放を意味しているのではないかなと感じました。華恋ちゃんは「演じきっちゃったね……レヴュースタァライト」「私……世界で一番空っぽかも」とひかりちゃんに伝えますが、ひかりちゃんはT字に破れた華恋ちゃんの胸元にトマトを放り投げて「なら、探しに行きなさいよ。次の舞台。次の役を」と語ります。このシーン、カメラが華恋ちゃんの真正面を捉えた状態でトマトを投げているのでまるで観客がトマトを投げている様に見えるのがニクい演出です。華恋ちゃんを励ましているのはひかりちゃんだけじゃなくて、観客皆なんだと。素晴らしい演出だなと感じました。

 

まとめ

もうとにかく凄かった。120分の情報量が半端ではなかったです。皆殺しのレヴューのインパクトからはじまり、キリンやトマトといったモチーフが何を表しているのか?を考えている暇もなく目まぐるしく場面転換していくのが凄いと言わざるを得ない作品でした。自分自身本編スタァライトは5、6回は周回しててロンド・ロンド・ロンドも4回見に行ったので「どんな作品になっていようがドンと来い!」という心持ちでいましたが、想像以上でした。特にまひるちゃん推しの自分としては、まひるちゃんが舞台で堂々と演じている姿を見る事ができて(かなりホラー寄りでしたが)よかったです。ひかりちゃんにも思いの丈をぶつけて、そして華恋ちゃんに自分の想いを伝えてきてね。というある意味かれひかを繋ぐ存在としてきちんとまひるちゃんが昇華されていたのがとても嬉しかったです。本当にありがとう……やっぱり、まひるちゃんはかれひかのお姉ちゃん的役割が一番似合ってます。

そして各キャラのレヴューも素晴らしかった。ふたかおは相変わらずっちゃ相変わらずですが、デコトラやセクシー本堂といった飛び道具的モチーフを使ってレヴューが大いに盛り上がってましたし、純ななは圧倒的強さを誇るばななに意地でも食い下がらない純那ちゃんがカッコよかった。真矢クロはもう言わずもがな。互いが互いを引き出し高め合う「ライバル」全開のレヴューでした。途中のThis is 天堂真矢キャンセルは思わず笑っちゃいそうになっちゃいましたが、真矢様の「捻じ曲げるのか……レヴューの理を!」の威圧感で吹っ飛びました。

かれひかは過去回想の多さからより深い絆、運命で結ばれた2人ということがより強調されていて、かつて諦めかけたひかりちゃんの舞台を華恋ちゃんが生き返らせ、そして物理的な「舞台少女の死」を遂げた華恋ちゃんをひかりちゃんとの絆で再生産させて蘇らせる。この2人の関係性は尊くてかけがえのないものだなと強く感じました。

とりあえず総評としましては「過去の自分を殺して新しい自分に生まれ変わる(再生産する)物語」だと思います。互いを高め合うライバルや執着していた人物にケリをつけて新たな舞台に行く。もちろん感じ方は人それぞれですが、自分はそんなメッセージを受け取りました。

ありがとう……劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト。最高のキラめきを浴びました。上映している限り、また観に行きます。

最後に!

BON VOYAGE 神楽ひかり!

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劇場物販のトートバッグです。

映画を見る前と見たあとでは各モチーフの意味するものが変わってくることでしょう。