スモール・ワールドで繋がる60枚構築【遊城十代】デッキについて 解説とレシピ
はじめましての方ははじめまして。Twitterでは「ぴかだんご(Twitterアカウント:pikadango_WUYH)」というユーザーネームを名乗り、遊城十代やGXなどについて語ったり、十代のキャラクターデッキを構築したり、趣味について好き勝手語ったりといった活動をしている者です。
既に僕をご存知の方はわざわざこの記事を拝見してくださり本当にありがとうございます。
この挨拶も久しぶりですね。前回はPOTE新規が登場してからの記事執筆だったので、およそ1年近くが経ったことになります。あの頃に比べ前に進めた?答えはNO!新規として「ENシャッフル」と「E・HERO フレイム・ウィングマン-フレイム・シュート」の2枚が増えました。それだけなのですが、恐ろしいことにこの2枚で十代デッキは革新的飛躍を遂げました。そして自分の中で長いこと付き合っている(DP十代編1発売から)十代デッキについてひとつの結論に達しました。
『十代デッキは60枚が強い』
その理由がこれです。
解説していきます。
まずレシピがこちら。
レシピを見て(?)となった人、あなたは間違っていません。このデッキは僕ぴかだんごが誰のアドバイスも受けず、自分独自の考えのもとたどり着いたデッキだからです。
序盤の動き自体は至ってシンプル。融合して、強いE・HERO出して、ドローして、罠をセットする。ただその過程がちょっと特殊なので、後攻を想定してニューロンの初手6枚(相手の妨害なし)から解説を入れていこうと思います。
例1:クロス・キーパーとリキッドマンを絡めた展開
初手6枚がこうなりました。
まず「クロス・キーパー」の①効果で「E・HERO エアーマン」を特殊召喚します。
「E・HERO エアーマン」の①効果で「E・HERO リキッドマン」を手札に加えます。
続けて「E・HERO ブレイズマン」を通常召喚します。
ブレイズマンの①効果で「融合」を手札に加えます。
ここで「融合」を発動。リキッドマンとブレイズマンorエアーマンを融合素材とし「E・HERO サンライザー」を融合召喚します。
ここでチェーンが発生。チェーン1リキッドマン、チェーン2クロス・キーパー、チェーン3サンライザーとチェーンを組みます。逆順処理でサンライザーの①効果で「ミラクル・フュージョン」を手札に加え、クロス・キーパーの効果で2ドロー1戻し、リキッドマンの効果で2ドロー1捨てとなります。
盤面はこんな感じです(キーパー効果でブレイズマン、ハネクリボーをドローしハネクリボーを戻し、リキッドマン効果でネオスペースとネクロ・ガードナーをドローしネクロ・ガードナーを捨てました)
融合を行ったのに手札が全く減っていないことがお分かりでしょうか。
また「レベル・レジストウォール」があります。
サンライザーが破壊された場合、デッキから3+3+1または4+2+1などのモンスターをリクルートすることができます。例を挙げると前者はネオスペーシアン2種&ハネクリボー、後者はシャドー・ミスト&クロス・キーパー&ハネクリボーなどです。仮にネクロ・ガードナーをドローし捨てていなくても、レジストウォールからもってくるという選択肢もあります。
この動き自体はPOTE発売当初からできた動きなのである意味このデッキの基本的な戦術と言えますね。では、新規の動きを見ていきましょう。
例2:フレイム・ウィングマン-フレイム・シュートを絡め、コンタクト融合体で戦う展開
初期6枚がこちら。
まず「増援」で「E・HERO フェザーマン」を手札に加えます。その後ブレイズマンを召喚。「融合」を手札に加えます。そして「融合」を発動。フェザーマンとブレイズマンで「E・HERO フレイム・ウィングマン-フレイム・シュート」を融合召喚します。
フレイム・シュートの①効果で「フェイバリット・ヒーロー」を手札に加えます。
続けて通常モンスターであるフェザーマンを素材にしているため②の効果が使用可能なのでフレイム・シュートの②効果を発動。リリースしてエクストラデッキから「E・HERO フレア・ネオス」を特殊召喚します。
フレア・ネオスにフェイバリット・ヒーローを装備。②効果で「ネオスペース」をデッキから発動します。
手札の「レベル・レジストウォール」と「ヒーロー・シグナル」を伏せた盤面がこちらです。
ネオスペースによって攻撃力500アップ、フェイバリット・ヒーローの効果で守備力=2000分攻撃力アップ、フレア・ネオスの効果で魔法:罠が合計4枚あるので攻撃力1600アップ、総合して攻撃力6600(対象耐性持ち)のフレア・ネオスが誕生します。仮に手札にシグナルやレジストウォールがなくてもネオスペースとフェイバリット・ヒーロー分だけで5800分の攻撃力は保証されています。
また、フレア・ネオスが戦闘破壊された場合、ヒーロー・シグナルでエアーマンやブレイズマンをリクルートして次に繋げたり、レジストウォールでネオスをリクルートすることで次の自分のターン「ミラクル・コンタクト」でネオスとフレイム・シュートを素材にして「E・HERO シャイニング・ネオス・ウィングマン」を特殊召喚することができます。
例3:スモール・ワールドを絡めた展開
本題です。
そもそも【遊城十代】にスモール・ワールドを入れている時点でなんで?と思われるかもしれませんが、れっきとした理由があります。それは「ネオスペーシアンが6属性揃うカテゴリーであり、かつほぼ全てのモンスターが相互にスモール・ワールドで除外し合える」ことにあります。
簡単に言うと、どのネオスペーシアンからスモール・ワールドをはじめても中継点に使ったネオスペーシアンと同じ属性の好きなカードを持ってこれる、ということです。
例えば、アクア・ドルフィンやフレア・スカラベといったネオスペーシアンからグロー・モスを経由することでオネストやスピリット・オブ・ネオスをサーチしたり、ほかネオスペーシアンからフレア・スカラベを経由してブレイズマン、エア・ハミングバードを経由してエアーマンといった具合です(リキッドマンは残念ながら同じ属性のアクア・ドルフィンが戦士族なため2つ被りで持ってこれません)。
例えば手札がこちら。
本来スモール・ワールドがなければブレイズマンとエアーマンで召喚権の食い合いが発生します。ですが「スモール・ワールド」を使い、アクア・ドルフィン→ブラック・パンサー→クロス・キーパーと繋げることで、クロス・キーパー①効果でエアーマン特殊召喚、エアーマン効果でリキッドマンを手札に加え、ブレイズマンに召喚権を使って融合をサーチすることで例1の展開に繋げることができます。なおこの手札だとエマージェンシーコールでシャドー・ミストを予めサーチしてリキッドマンで捨てることでさらにサーチが繋がります。
これがスモール・ワールドの強みであり、僕が全てのネオスペーシアンをデッキに投入している明確な理由でもあります。
スモール・ワールドで中継点として有用なカードは例に挙げたように光属性ならなんでも持ってこれるグロー・モス、クロス・キーパーを持ってこれるブラック・パンサー、エアーマンを持ってこれるエア・ハミングバードが挙げられます。単体ではお世辞にも強力なカードとはいえず、グロー・モスに至ってはよほどの理由がない限り【コンタクト融合】でも採用が見送られてしまうカードです。そんなグロー・モスにここまでの役割を持たせられるスモール・ワールド……スゴくないですか!僕はスモール・ワールド軸の十代デッキを発明してから長いこと使っていますが、スモール・ワールドでネオスペーシアンを見せていく過程だけでも相手が驚いてくれます。特にグロー・モスを見せた時には「えっ、グロー・モス入ってるんですか!?」と驚かれたことさえあります。余談になりますがうちのグロー・モスは迫真のガチャパラです。
希少性を知っている方からはめちゃくちゃビビられます。
さいごに
60枚という凄まじいデッキ枚数ですが、このデッキ、恐ろしいほどによく回ります。というのも初動になるカードが下級E・HERO(リキッドマン、エアーマン、ブレイズマン)と融合と少なく、ミラクル・フュージョンやフェイバリット・ヒーローといった強力なカードはチェーンの順番を工夫することで予めサーチしてからドローという流れを作ることができるので、手札がものすごく循環するのです。状況に応じて不要なカードはリキッドマンで捨てたり、フェイバリット・ヒーローで発動したいフィールド魔法やレベル・レジストウォールでリクルートしたいモンスターなどを引いてしまってもクロス・キーパーで戻せばいいのでデッキが回転する限り手札の質がどんどん良くなっていきます。受け身の罠を多めに積んであるのとヒーロー・アライブの採用を見送っているのでHEROデッキ独自の速攻性をなくした変わり、長期戦にも耐えうる構築に仕上げてあります(むしろ罠を減らしてアライブを増やすと後手ワンキル率が高まってしまうのであえて速攻性を削りました)。
程よくプロレスが楽しめ、かつ逆転力もあり、そしてドローで世界が変わる遊城十代のデュエルそのものを楽しめる自慢のデッキです。そして何よりスモール・ワールドが面白い。
このデッキと共に走りつづけていきます。
長くなりましたが、ここまで読んでくれた方、ありがとうございました。
ガッチャ!楽しいデュエルをしようぜ!