【ネタバレ注意】お兄さまが語るウマ娘 プリティーダービー 5th GAZE DAY1のヤバさについて

こんにちは。ぴかだんごです。

ZONEコラボの時に店頭で見たライスシャワーに一目惚れして玉座ピックアップの時期(グラライ直前)にウマ娘をはじめたお兄さまです。

今回はウマ娘の5thライブイベント GAZEのDAY1について語っていきたいと思います。

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なお自分はそんなに声優に明るくないこともあり、出演者の名前ではなく主にウマ娘の名前と知ってる演者の名前を交えて出走者を解説していきます。あと性質上ネタバレが多分に含まれます。とりあえず言えることは「ライスシャワーが好きなら絶対見ろ」なので該当する方で新鮮な気持ちで見たい方はブラウザバックでチケット売り場へGO!って言いたいところですがアーカイブ期間終わっちゃいました……Blu-ray発売を待ちましょう。ネタバレ良いよという方は読んでくださると嬉しいです。

自分は関東地方在住のトレーナーということもあり、名古屋で開催されるこちらのイベントには現地参戦していませんでした。ウマ娘のライブで現地したのは4th エクストラステージ DAY2のみです。その時もDJヘリオスや生ゴルシラップ、カノープスのユメヲカケル!やアプリメインストーリーの流れをなぞりつつのささやかな祈りでとてつもない衝撃を受け、シャニマススタァライトで味わってきたライブ現地の強さを改めて知りました。

そしてGAZE DAY1は出走者を見て(WISHほどのインパクトはないな……)と思っていたところ、公式からひとつの通知がありました。

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イナリワン!これワンチャントレセン音頭くるな……そしてキングヘイローセイウンスカイを除いた黄金世代そろい踏み!からのミホノブルボンライスシャワーの組み合わせが「追加」で来るのヤバくね……?と戦慄しておりました。実はかねがねアプリ版のwinning the soulの歌唱ウマ娘にクラシック2冠を達成したミホノブルボン、そして菊花賞を制したライスシャワーの歌声がないのを嘆いており、いつかライブでwinning the soulをこの2人が歌ってくれないかなぁと思っていたのでした。そして今回長谷川さんと石見さんが同時に出演するとのことで、もしかしたら……?と期待を寄せていたのでした。ライブ後はX(旧Twitter)でGAZEに関する話題を片っ端からミュートワードにぶち込み、アプリ版でプレイリストが公開されるのを今か今かと待っていました。

そしてこれです。

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アーカイブを見ることを決意した瞬間でした。

では自分がこのライブを見て受けた衝撃をずっと忘れないように、またこのライブの魅力が少しでも多くの人に伝わるように、備忘録として残しておきたいと思います。

でははじめます。

まず開幕はサクラローレルのぱかチューブ的挨拶から。4th エクストラステージのゴールドシップの役割ですね。内容としてはスターブロッサムとシンデレラグレイの同時発売の告知。そして盛り上げタイム。満開ゲージが横に出てきました。アプリの桜前線を思い出します。その後うまぴょい伝説やユースフルアイズ(サクラローレルソロ)に乗せながら会場を温めていました。終わってからはメイクラシニアBGMの待機タイム。ライスシャワー全冠称号目的でめっちゃ聞いたな……って感慨深くなっている中、次の待機BGMはリーグオブヒーローズ レース中サウンド。いいチョイス。熱い曲が続きます。からの曲がどんどん小さくなり……うまぴょい伝説(CD音源)が流れ出しました。会場がどんどん盛り上がっていきます。サビではコール可能ということもあり「俺の愛バが!」とトレーナーの皆さんが叫んでいます。これができるの羨ましいな……4th エクストラステージでは声出しできないトレーナーの代わりに沖野トレーナーが叫んでくれた思い出。うまぴょい伝説が終わったあとはなんとモンジューの挨拶!今回のゲストです。衣装が豪華!モンジュー声カッコよ……そして注意事項の伝達。あと協賛企業の紹介。ここで一緒に声出してるのは恐らくプロデューサーもやってる人です。

そしていよいよ出走!

オープニングでは今回の出走者がウマ娘の立ち絵+固有2つ名で表示されていきます。

サクラローレルナリタブライアンマヤノトップガン

オグリキャップヤエノムテキイナリワン

タップダンスシチーウオッカダイワスカーレット

ミホノブルボンライスシャワー

ナイスネイチャマチカネタンホイザツインターボイクノディクタス

キタサンブラックサトノダイヤモンドトウカイテイオー

スペシャルウィークキングヘイローエルコンドルパサーグラスワンダー

この順番で表示されました。どれも関連性が強い組み合わせですね。

ここからは有志の方が作ってくれた曲名+ウマ娘のアイコンでプレイリストを記載します。

1曲目

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明坂さんの実況と共に記念すべき2周年曲からスタート。アプリでも横長の隊列でライブやってるのでリアルで横長で並んで歌っても違和感ゼロ。2番までが終わったあとは明坂さんの出走者の紹介。

「名古屋の地についに現れました、日本総大将スペシャルウィーク!」

スペは安定の可愛さ。

スペシャルウィークをしっかりマークします、怪物を彷彿とさせる実力、グラスワンダー!」

お清楚な声。ぱかチューブのゴルシとの絡みがウソみたいだ……

「さらにその隣りには、世界最強を証明しにきた怪鳥、エルコンドルパサー!」

なんとエルのマスクをつけております!すげぇ!世界最強なのはラークにおけるSSRエルが証明しているので色んな意味で納得の解説。

「3人に眼差しをむける黄金世代がいます。一流のパフォーマンスを期待しましょう。キングヘイロー!」

キングの高笑い!追加してくれてありがとう……

ライスシャワーの隣りで、本日もオールグリーン。サイボーグ ミホノブルボン!」

マスターとの声援を受け、テンションの上昇を確認。ミホノブルボン、始動します!との長谷川さんの挨拶。逃げ切りシスターズでもやってそう。

「WISHで届けた輝きを、GAZEでも届けます。決意のヒーロー、ライスシャワー!」

長くなります。

明坂さんの解説で泣きかけました。決意のヒーローはライスの覚醒スキル、決意の直滑降が進化した時の名前です。これが2つ名として使われているということは、このライスは黒い刺客(ヒール)ではなく、ヒーローなのです。それがブルボンと一緒に出走しているということは、これはライスがヒーローになった2回目の天皇賞・春のアフターともとれるわけです。ヤバすぎ。

ライスの挨拶は「今日はブルボンさんに、ついてくついてく!」

可愛すぎか?地味にGAZEのメインテーマ「まなざし」「憧れへの視線」も盛り込んでいるのが良き……

「姉妹のステージとはうってかわって、本日はライバルたちと並び立ちます!三冠ウマ娘ナリタブライアン!」

今日も全力で行くぞォォォォ!!!と吠えるブライアン!イケボがかっこいい。

「サクラを宿した瞳が見つめる先は、ライバルと凱旋門サクラローレルです!」

ライバルと凱旋門……ローレルならでは、ローレルだからこその解説です。

「本日も、テイクオフする準備は万全!マッハの衝撃、マヤノトップガンです!」

トレーナーちゃーん!と呼びかけるマヤは可愛い。

「テイオーとトレーナーを見つめるまなざしに、どんな思いを宿すのか。ナイスネイチャ!」

しゃちほこー!とテンションが高いネイチャ。その後いつものおいっすー!が入っていつものネイチャに。

「ここにいました!WISHでセンターを彩りました、ご存知トウカイテイオー!」

ここ名古屋はー、トウカイテイオーちほー!Machicoさんは素の声がテイオーボイスだから何喋ってもテイオーになるのがずるい。

ここで衣装の解説。ミホノブルボンライスシャワーに衣装の感想を明坂さんが求めると

「はい。肩にのったモフモフが、非常に気持ちいい衣装になっています。」

「そうだね〜。せっかくだから、お兄さまお姉さまに、もっともーっと見て欲しいなぁ……お兄さま、お姉さま、みんなで回ってみてもいいかな?」

この2人ほんとに追加枠?普通にメインどころやってるんだけど……

そして続き。

「本日も、ライバルのダイワスカーレットと共に出走します。ウオッカ!」

ウオッカも改めて聴くと声カッコいい。

ウオッカとしのぎを削ります。ミスパーフェクト、ダイワスカーレット!」

待たせたわね名古屋!どこでだってアタシが一番なんだから!とスカーレット。いつものスカーレットだ。

「名古屋に降り立ちました、ムテキの舞が花開くか、期待しましょう。ヤエノムテキ!」

そういえば2.5thの1コマでも舞を踊るヤエノが追加されてたなと思い出す解説。

「本日唯一の初出走、大井の最終兵器といったらこのウマ娘だ!イナリワン!」

イナリもお面をつけてて髪型と合わせリアルにイナリワンです!スゴい!おうおうおう!とイナリのテンションも高めでよき。

「故郷は目とハナの先、WISHに続き、GAZEではどんなドラマを届けるのか、オグリキャップ!」

なんだかんだ名古屋公演に一番ゆかりのあるウマ娘なんじゃないかと思うオグリ。

「センターステージの中心はこのウマ娘だ!お祭り娘、キタサンブラック!」

トレーナーさん、お祭りですよー!今日も、張り切っていこーう!親の顔より聴いた張り切っていこう!キタサンはどこまでもキタサン。

「キタサンと夢を届けるためにここに来た、5thイベントに満を持して登場、サトノダイヤモンド!」

ちょっと緊張気味のダイヤちゃん。

「今日もターボ全開、諦めしらずの大逃げを、今日も見せてくれ!ツインターボ!」

ターボ師匠は後述しますがこのイベントで伝説を打ち立てます。

「作戦会議を重ねて参戦!ボウシを愛してやまないウマ娘マチカネタンホイザ!」

お祭りマンボを唐突に踊り出すマチタン。よろよろです〜がガチでマチタンすぎる。

「徹底した自己管理で、今日もコンディションは最高、イクノディクタス!」

丸メガネとそれに見合わぬ洗練されたイケボのイクノさん。マックちゃんステイ。

「ロマンを求めて日本に来た、耳のしゃちほこに本日の活躍を誓います。タップダンスシチー!」

イケボが続く。イクノもそうだけど実装はよ!

出走者紹介が終わり、曲が続きます。最後スペちゃんの「せーの!」♪歓声を で曲〆。そしてMCパート。ナンバリングイベントでは関東地方を出るのは初めてと明かしてちょっとびっくり。

2曲目

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開幕からアツすぎる曲が来ました、アプリ版では春秋の天皇賞有馬記念でお馴染みのNEXT FRONTIER。メンバーとしては黄金世代とオグリ世代から。振り付けはいつもの。開幕の指先を突き出す仕草と赤黒に明滅するライト、吹き出る炎の演出がたまらなくアツい!1番は黄金世代メイン、2番はオグリ世代メインとハッキリ歌唱を分けているのも印象的。オグリ世代がイケボ揃いで聞き惚れる……

3曲目

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ローレルソロ曲。このライブではじめて聴いたけどめちゃくちゃカッコいい曲。途中でブライアンとマヤの春天を争ったローレルのライバルたちが参戦。最後のwoo連打が実にライブ映えする……現地したかった……!

4曲目

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ミスターシービーのナレーションからのwinning the soul!メンバーが最強です……!各世代からクラシック三冠を争った(しかもテイオー世代に至っては「もしテイオーが菊花賞を出走してネイチャと三冠をかけた戦いをしていたら?」というif)ライバルの組み合わせとなっています。そして前述の通りブルボンライスの組み合わせが実現してしまった。曲開幕から「ライスさん、走りましょう。最高のライバルとして。」「ブルボンさん……うんっ!」と掛け合い。泣いた。ライスにとって菊花賞のwinning the soulって全然思い出深いものじゃないんですよ……それが今やブルボンと並んで堂々と歌っているというのが……泣く。スペキング、テイオーネイチャ、ブルボンライスで歌い分けつつ、サビでは全世代が集合するのがいいですね……!そして2番では足蹴り振り付け!カッコいい……というか長谷川ブルボンさんイケボすぎてヤバい。カメラアングルもどことなくアプリ版のライブを意識したものになっていて芸コマ。推しが出ているので長くなりました。

5曲目

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トリプルティアラ曲。アストンマーチャンを混ぜてあげたくなるメンバー。あと今回の出走者で史実牝馬ってこの3人だけなんですね。途中でイクノにターボから声援あり。

6曲目

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マイルスプリントGⅠ曲……なんですがネイチャマチタンといったところから旧高松宮杯とキングから高松宮記念をイメージしてそうな感じです。途中ステージを出走者が駆け回る演出あり。カッコいい寄りボイスのオグリキングと可愛い寄りボイスのネイチャマチタンがいい感じ。しかしキングは本当にこの曲が似合う……

7曲目

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新シナリオ、プロジェクトラークのウイニングライブソング。メンバーもアプリ版歌唱ボイスありウマ娘から選ばれています。ライティングがアプリ版のウイニングライブを再現しつつバックスクリーンに凱旋門を写したりライトで凱旋門のシルエットを作ったりと凝りまくりです。あとこの曲ってなんか感情をドンと揺さぶってきて泣きそうになる……アプリ版でナカヤマフェスタモンジューをぶっちぎって凱旋門賞を制してウイニングライブ聴いた時の感動を思い出しました。

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MCパートその1。出演者のバックスクリーンにアプリのウマ娘強化画面の時の待機ポリゴンとウマ娘の名前が並んでて誰が今いるのかめちゃくちゃわかりやすい。トークではスペちゃんにモンジュージャパンカップ以来だな……元気にしていたか……とふっかける謎にフランクなモンジューさん。それに対してスペちゃん「La victoire est à moi!(調子に乗んな!)」モンジュー困惑。エル、腹を切りなさい。winning the soulについて問われたブルボンライスは長谷川さんがめちゃくちゃ炎。めちゃくちゃ熱いんですよあれと吐露。正直すぎる。そしてブルボンライスめっちゃイチャついてる。本能スピードは花道ダッシュでネイチャと並走できたのが嬉しいとタンホイザ。2周年曲はジャズアレンジでゆったりペースでトレーナーとウマ娘みんなで合唱。楽しそう。次の曲へ。

8曲目

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主にライバル同士のウマ娘のメンバー。ブルボンライスが並んで歩いて歌ってます。会場各所に演者が歩いたりトロッコに乗ったりして座席がどこにいても楽しめるよう工夫されてて素晴らしい。途中ウオッカのコールが2回あり。スカーレットいるのにウオッカいないの……?と思ったら脇にいた。スカーレットにカッコよく歌えよー!と茶々入れるウオッカとカッコよくじゃなくて可愛くでしょ!かーわーいーく!と意地になって応えるスカーレットが可愛い。

9曲目

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タップソロ曲。音源になったばかりですね。しゃちほこがめちゃくちゃ印象的。赤メインのバックに節々に入る金ラインのライトが豪華さを感じさせる。実にタップダンスシチーというウマ娘を主張していて実装が楽しみになってきます。

10曲目

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ネタバレ注意!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タップソロから静まり返った会場の中トレセン学園のロゴと共に「トウカイテイオー ミニライブ」とスクリーンに映し出す演出。静かに出てきて一礼するテイオー。「ウソだろ」って声出てしまいました。会場がテイオーコールに包まれています。「みんな……来てくれてありがとう……」とテイオー。「ターボは……テイオーの終生のライバルなんだ……」とターボ。その後マチタンとネイチャが出てきます。まさかこれは……まさか……と思った中、明坂さんが「ツインターボが大きく逃げる!さあ最後の直線!ようやくライスも上がってきた!しかしツインターボ逃げる!」「ターボ……ライスにもイクノにも負けない……絶対逃げ切って勝ってやる……!だからァ!」「いっけぇターボぉ!」「はぁっ……はぁっ……はぁっ……はっ、はっ、はっ」「ツインターボ!!今1着でゴールイン!!」「はぁ……はぁ……テイオー見たか!憧れてるだけじゃない!ターボだって、テイオーのライバルなんだから!肩を並べるんだから!」「ターボ……うんっ!」曲が始まります。死ぬほど泣かされたアニメ2期10話の再現をされてしまった。嗚咽が出た。2番ではターボも歌い出した。ちょっと待ってくれ。ライスも歌い出した。おい。だから待ってくれ。「押し寄せる不安に 挫けそうになったら 思い出そうみんなの笑顔」とライスが歌唱。いやだからこの曲の歌詞ってヤバいんだって。ライスに歌わせるのは「やってる」んですよ。ターボもヤバい。でもやっぱりテイオーが歌うのもヤバい。ラスサビは3人で歌い出した。メインの旋律はテイオーでライスターボはひたすらコーラスに徹してる。観客先のペンライトが青一色。「待って待ってウソ……」と声が漏れた。曲が終わった。

11曲目

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願いのカタチが終わってから3秒経たず始まりました。マチタンソロ曲。いや温度差ヤバすぎでしょ。超絶癒しソングです。通勤時に聴いてます。いや温度差。温度差ヤバいって。サビではマチタンが「さぁ頑張るぞ、えいえいむん!」に合わせてえい、えい、むん!の文字が飛び交う演出。温度差。まだ気持ちが願いのカタチに持ってかれてるんだって。もっちもっちーほっくほっくーベリーデリシャス!じゃないんだって。マンボ!じゃないんだって。マチタンダンス上手い。やっと気持ちが落ち着いてきた頃には曲終わりそう。そういえばマチタンの覚醒スキルの名前がどこ吹く風で進化するとゴーイングマイウェイだったのを曲が終わった直後に思い出しました。やりやがったこいつ……

12曲目

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イクノソロ曲。マチタンソロと同じくトレセン音頭のCDに入っている新しい曲です。照明の演出が本能スピードに似てる。そしてイクノだけ衣装がパンツスタイルという。いや史実牝馬

13曲目

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ターボソロ曲。聴いてると元気になるから好き。曲名の頭の文字が脚質:逃げを表してるの好き。ターボについてこーい!に合わせて文字が飛ぶ演出あり。途中カノープス組がトレーナーに向けてターボにエールを送るようコールするも3人の声が全く揃っていない。ああカノープス愛おしい……脇のマチタンお祭りマンボ踊ってるんだけど。

曲終わり、ステージからはけたターボが舞台袖のテイオーに「テイオーテイオー!ターボカッコよかった?」「うん!それじゃあいこっか!」「テイオー……!ターボ負けないからねー!」「ボクだって……!」2人並んで舞台へ歩いていく演出。これは……予告であったやつ……

14曲目

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開幕スクリーンでオールカマーのターボ大逃げ。からのテイオーターボ登場。「テイオー!今日はライバルのターボが一緒に歌ってあげる!」「いいよ!一緒に歌ってあげる!ダブルジェット!」「ツインターボ!」の掛け合い。これ以上泣かすな。目指せテッペン!でいつの間にか揃っていたカノープス+テイオーの歌唱が続きます。サビは全員。2番からはブルボンライス。トモダチ以上をターボが歌って、仲間でライバルをあえて誰も歌わない。マイクを観客席に向けている……続きをマチタンが歌いつつ、変えられるのさデスティニー 限界だって超えてみせるをターボ。約束したねあの日 かけがえない勝負ををテイオー。からのバックスクリーンで泣きながらイクノにぶつかるターボを写す演出。

ラスサビでバックスクリーンに映し出されるこれが諦めないってことだァァァァァァ!!!!!トウカイテイオー!!!!!

だってあなたの名前は……ライスシャワーなんですから……うんっ……ライス……頑張るね……

絶対は、ボクだァァァ!!!!!

おめでとう、テイオー!!

アニメの名場面……というか涙腺崩壊シーン集じゃねぇか……もう……ホントに……おい……

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MCパートその2。ユメヲカケル歌唱組とそれ以外組で分かれてMCパート。Machicoさんがターボに泣いた。ポロリと一筋の涙が出たとターボにお伝え。カノープスのソロ連打は会場ジャックを再現しているとマチタン。なるほど……と思ってしまった。いやそれでも願いのカタチからのマチタンソロの温度差ヤバかったからね???忘れないよ???

ユメ以外組はやりたいコール&レスポンスがあるということでコーレスタイム。言い出したのはマヤ。もう察した。

1組目は明坂さんとウオッカペア。明坂さんの「高松宮記念(たかまつのみやきねん)」コーレス。名古屋のレースは?昨日のごはんは?パンツの柄は?落ち着く場所は?最後はみんなで!高松宮記念

2組目はグラスエル。エルがみんなにグラスワンダーになってもらいますと唐突に指示。エルコンドルパサーがグラスにわーってやって、エルー?って怒られたりしてるんですけど、皆でエルコンドルパサーを叱って頂きたいと思いマース!意味が分からない……グラスさん静かに「怒りましょう♪」ノリノリ。ではいきますよー!グラス、グラス、グラス!エールー?グラス、グラス、グラス!エールー?いやめちゃくちゃイチャついてる。最後エルが「怒られてしまいまシタ……ごめんなさいデース……」グラス「……仕方ないですねぇ」永遠にイチャついてるよ。

3組目はキングブライアン。キングが一流のトレーナーがたくさんいるからやりたいことあるの。と言うとブライアンがアレでしょ?みんなわかるよね?と応答。まぁ察するよな……からのキングヘイローのキング!キング!とコーレスさせての高笑い。死ぬほど楽しそう。キングヘイロー最高だ……ブライアンはコーレスやらなそうだから姉貴の力を借りようと思ってます!(???)からの何言っても「姉貴」って返して下さい!とコーレスの指示。ブライアン「流石は!」「流石は!」「流石は!」「アイラブ!」ブライアン「姉貴ー!!!見てる姉貴ー!!!届いてるかな(ここだけ超絶イケボ)」何を見せられてるんだ……というかブライアン姉貴好きすぎる……

4組目はマヤローレル。マヤと!ローレルの!コール&レスポンス〜!という妙にテンション高めからの始まり。この2人はお決まりの文言持ってるのがつええよなぁと眺めてました。まずはマヤ。当然やるのはマヤ「ユー・コピー?」(アイ・コピー!)確かにこれは初期組かつずっとコーレスしたかったマヤの気持ちもわかるな……次はローレルさん。ヴィクトリー倶楽部のせーの!ヴィクトリー!のコーレス。しかもさらにマヤからの誘いでせーの!マーベラス!と今回出走してないけどマヤローレルと関わりの深いマーベラスサンデーのコーレスも出ました。これはマベちん出走したら絶対コーレスやりそう。

次の曲の前にタップダンサーもとい騎手の武豊さんとC・ルメールさんの挨拶。そして祭囃子の音。これは次の曲はまさか……?からのトレセン学園の法被を着た太鼓集団が現れ……

15曲目

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ついにリアルライブ解禁されてしまったトレセン音頭を全員歌唱。アプリのライブで落ちてくることで有名な秋川理事長の風船が浮かび上がり、太鼓が鳴り響き、キタサンはノリノリで太鼓を叩き、さんそを持ってこーい!とイナリが叫ぶとガチで酸素スプレーを吹き込まれるやりたい放題空間。曲が終わったと思ったら頭から繰り返しで1番から再スタート。トレセン音頭無限ループ。抜け出せない。止まらない。止まらへん。しかも途中「もっと声出せー!」とコール。いや死ぬ。んまんまんまんま。ふっふー!いやマジで終わらない。どどどどどーすんの どーーすんの??歌いすぎて息が苦しいがどんどん迫真になってきている。3回目導入「まだまだ盛り上がって〜!」止まらない。よく見るとトロッコ組がメイン歌唱組(太鼓&どーすんのキタサン、メインボーカルヤエノイナリ)で固まりつつ他のウマ娘はあのクソでかい赤うちわを持って歩き回っていてなんかすごい。曲が終わったあとも和太鼓組がわっしょいわっしょい!とコール。からの……

16曲目

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なんと明坂さんのリアル実況付きの走れウマ娘おまつりバージョン!この曲ライブでめちゃくちゃ盛り上がるんですよ……声出し可能ライブの走れウマ娘めちゃくちゃ楽しいだろうなぁ……そして1番終わりにわっしょいわっしょい!それそれそれそれ!!とコール。明坂さんの超絶早口実況。ヤバい。最早速すぎて文字起こしが不可能なレベル。あっという間に曲が終わり、間もなく次の曲へ。

17曲目

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またまたブルボンライス混ぜ曲。曲途中でライス「ブルボンさん……ライス、上手く扇子振れてるかな……?」ブルボン「ライスさん。私にグッドステータス[かわいい]が付与されました。」まぁーたイチャついてる……あとピンクのフワフワ扇子振ってるライスさん史実での母父マルゼンスキーっぽさある……もしかしてこの縁でこの曲の歌唱に選ばれたのか……?

18曲目

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やっぱウマ娘の夏といえばこの曲!1.5周年曲!個人的に一番好きなシナリオであるグランドライブと共に実装されたり4th エクストラステージでも思い出深いです。アプリだとコパノリッキースマートファルコンをはじめとしたダート組のイメージが強いですが、今回はダート組の出走が控えめなのでちょっと普段の感じとは違って新鮮。あとブルボンさんユメヲカケルからずっと歌ってるけど体力おばけすぎん?坂路トレーニングした?

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MCパートその3。タップのソロ曲について言及しつつ、しゃちほこビーム浴びましたかという謎ワード。そしてキタサンヤエノイナリのトレセン音頭メインボーカル組がトレセン音頭について語る。キタちゃんはアプリ版のトレセン音頭の太鼓を再現してるんですよ〜、叩けて楽しかったです!と感想。アプリ版トレセン音頭で太鼓枠にキタサンブラックを置いているトレーナー、公式と解釈一致です。最後はお祭りということで銀テープバズーカを花火に見立ててトレーナーにプレゼント。楽しそう。それとイナリワン役の誕生日祝い。これスタァライトで見たことあるやつ!ライブでやるとすごい感動するんだよねこれ……いいね……そしてGAZE……憧れの景色の向こう側へ、君と一緒ならきっと越えられる!といつ今回のメインテーマを出走者全員で語りつつ、次の曲へ。

19曲目

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元々はネイチャカフェシャカールの3人で歌っていた曲をライバル同士のペアで歌唱。しっとりと静かに盛り上がる曲です。ウマ娘の楽曲を追ってない方もグランドライブでちょこっとサビだけ聞き覚えある!って方もいるんじゃないでしょうか。自分がそうです。

20曲目

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満を持して披露されたグラスワンダーのソロ曲。グラスらしい落ち着いた曲。ここまでのソロ曲が賑やか寄りだったのでギャップがすごい。途中「これからもついていきます。あなたという導きの灯火と共に」というグラスのメッセージが泣ける。

21曲目

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1周年曲!各世代からライバル同士の組み合わせで披露。夢の先にまた夢があるんだという歌詞がGAZEのコンセプトにマッチしてていいですね……そして正統派の曲もいいなと改めて感じる(直前の周年曲がThe・夏とトレセン音頭なので)。

22曲目

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アプリ版メインストーリーをなぞりつつ黄金世代編の語りと共にここにきてMake debut!のアレンジを黄金世代で披露!アツい!元の曲と比べて少し落ち着いたアレンジに寄せつつ、黄金世代の歌声が響き渡ります。飽きるほど聴きなれた曲なはずなのになんか泣いてしまう……

23曲目

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アプリメインストーリー曲を全員で歌唱!何となく来る気はしてたけど全員歌唱とは……チームシリウスの歌声の印象が強いから他のウマ娘が歌うのがとても新鮮。歌い分けはそこまでせず、全部を全員で歌う構成です。個人的にはこの曲をテイオーに歌ってほしい気持ちがあったのでテイオーが歌ってくれて嬉しいです。途中オグリとスペのトレーナーへのメッセージ……チームシリウスの先代エースと現エースの掛け合いですね……いい……

そしてこれにてゴールイン!からのアンコール!4th エクストラステージと同じく、明坂さんとゲスト役がステージを歩きつつ、ウマ娘の最新情報告知(フィギュア情報とかBlu-ray情報とかデアリングタクトのCV公開とか。デアリングタクトのCV公開が一番盛り上がってました。)

からのオープニングでやった出走者の立ち絵をスクリーンに映しつつ、マヤ、ブライアン、ローレルがまず入場。ローレルさんはみんなで歌えて楽しかったな〜とか言いつつ、ブライアンに対し、もちろん私の隣りでね?といつものローレルブライアンの絡みと嫉妬マヤ。次はオグリとイナリ、ヤエノ。オグリは名古屋で美味しいものを食べていこうといつものオグリ。次はウオッカ、スカーレット、タップが入場。ウオッカがタップ先輩にしゃちほこ超カッコよかったっす!と述べ、スカーレットがソロ曲素晴らしかったです、でしょ!と痴話喧嘩。いいですね……次はライスとブルボン。ライス「今日がとっても楽しくて、ライスにグッドステータス[幸せ]が付与されたよ。」ブルボン「ライスさん。私の口調がうつっています。」ライス「ブルボンさんも、ライスの真似してみて?」ブルボン「アンコールも、がんばれ、ブルボン。がんばれー、おー!!」この2人一日中ラブラブだな……そして明坂さんから会場ジャックで大暴れと評されるカノープス組。今日はライスとイクノと走れて楽しかったなー!と笑うターボに、次はテイオーと走れるといいねとタンホイザ。いやマチタンお前ソロ曲。どこまでもゴーイングマイウェイな奴だな……次はテイオー、キタサン、ダイヤ。マックイーンさんにだって、テイオーさんにだって、負けないぞ!と2人。テイオーも、ボクもマックイーンも、絶対負けないからね!と答える。今回は出走していないマックイーンの名前が出るのが嬉しいよ……最後は敗北からの頂点にたどり着いた4人と明坂さんに例えられた黄金世代が入場。この4人だけ扱いが特別で、1人1人明坂さんが解説を入れていました。キングは今回いないスカイとツルマルに言及。完全なる黄金世代集合がいつか見れるといいですね……そしてアンコール曲へ。

アンコール1曲目

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完全新曲を全員歌唱で披露!開幕ライス「お兄さまお姉さま、アンコールありがとー!」ブルボン「聞いてください。私たちが送る新曲、Comeback Story Vです!」ほんとにこの2人追加組?主役レベルの扱いされてるぞ……曲調としてはスタイリッシュでカッコいい寄り。音源になったら誰が歌うのか、いつ音源になるのか楽しみです。

曲終わりは代表して5人、スペシャルウィークイナリワンマヤノトップガンエルコンドルパサーツインターボが挨拶。ターボはトレーナーのことをプロデューサーさんと言い間違える放送事故レベルの伝説を打ち立てます。こらー!あれー?「今は」ウマ娘ですよ?と釘を刺される始末。ここをアーカイブでカットしなかったのはある意味すごい。最後はターボのコールで一本締め。からのウマ娘のライブの最後といえばもちろんこの曲!

アンコール2曲目

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開幕キング「トレーナー!最後の最後まで、一流のライブを、目に焼き付けなさーい!」と盛り上げてからの、位置について、よーい、ドン!からの太鼓衆がどんどこ太鼓を鳴らしつつ全員でうまぴょい伝説!会場中をウマ娘が歩き回りつつ、ちょこちょこ配信カメラにファンサービス。途中のすーきすきすきすきすきすきすきしゅきをターボネイチャで歌うものの全く揃わず。カノープスこればっかりじゃねぇか!最後はソロ曲のバックダンサー、太鼓衆、出走者全員がセンターステージに揃い、銀テープが飛び交いつつのラスサビ!アプリ版ライブと同じくトレーナーが最後ペンライトを横に振っていたのがとてもいい……最後はウマ娘ストーリーのBGMをバックに挨拶。ありがとうございましたー!

 

ちょこっと感想

今回のライブは史実においてライバル同士の関係にあった各世代の馬たちをそれぞれの楽曲にあてはめていたのがとても印象的でした。winning the soulをクラシックを争ったライバル同士で歌ったり、NEXT FRONTIERを有馬記念天皇賞で争ったライバル同士で歌ったり。ですがウマ娘というコンテンツにあるいわゆる「組み合わせ」も如実に現れていました。特にMCパートの姉貴への愛を叫ぶブライアンだったりひたすらにイチャつくブルボンライス、グラスエルだったり。あとはコーレスでキングコールを響かせるキングヘイロー、ユー・コピー?アイ・コピー!のコーレスがようやくできたマヤノトップガン。ライブならではですね。そして忘れてはいけない、今回の実質的な主役、ツインターボ。願いのカタチでアニメ2期10話のオールカマーをリアルに再現し、テイオーにメッセージを届け、テイオーと一緒に肩を並べて願いのカタチとユメヲカケル!を歌う……ソロ曲も披露したりと素晴らしくターボエンジン全力全開の大活躍でした。最後やらかして逆噴射しましたが。ライス推しのお兄さまとしてはライスがブルボンさんと一緒にwinning the soulをはじめとした色んな曲を歌ってくれたことが本当に嬉しかったです。というか追加組のブルボンライス、イナリとキングが美味しいところめっちゃ持っていってるような気がしますが、ほんとに追加組だったのか……?とにかく、元気なライスが見れて、ブルボンとイチャつくライスが見れて、お兄さまはとてもとても嬉しいです。

それでは全てのウマ娘の皆さんへ!ありがとうございました!

スモール・ワールドで繋がる60枚構築【遊城十代】デッキについて 解説とレシピ

はじめましての方ははじめまして。Twitterでは「ぴかだんご(Twitterアカウント:pikadango_WUYH)」というユーザーネームを名乗り、遊城十代やGXなどについて語ったり、十代のキャラクターデッキを構築したり、趣味について好き勝手語ったりといった活動をしている者です。

既に僕をご存知の方はわざわざこの記事を拝見してくださり本当にありがとうございます。

この挨拶も久しぶりですね。前回はPOTE新規が登場してからの記事執筆だったので、およそ1年近くが経ったことになります。あの頃に比べ前に進めた?答えはNO!新規として「ENシャッフル」と「E・HERO フレイム・ウィングマン-フレイム・シュート」の2枚が増えました。それだけなのですが、恐ろしいことにこの2枚で十代デッキは革新的飛躍を遂げました。そして自分の中で長いこと付き合っている(DP十代編1発売から)十代デッキについてひとつの結論に達しました。

『十代デッキは60枚が強い』

その理由がこれです。

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解説していきます。

まずレシピがこちら。

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レシピを見て(?)となった人、あなたは間違っていません。このデッキは僕ぴかだんごが誰のアドバイスも受けず、自分独自の考えのもとたどり着いたデッキだからです。

序盤の動き自体は至ってシンプル。融合して、強いE・HERO出して、ドローして、罠をセットする。ただその過程がちょっと特殊なので、後攻を想定してニューロンの初手6枚(相手の妨害なし)から解説を入れていこうと思います。

例1:クロス・キーパーとリキッドマンを絡めた展開

初手6枚がこうなりました。

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まず「クロス・キーパー」の①効果で「E・HERO エアーマン」を特殊召喚します。

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E・HERO エアーマン」の①効果で「E・HERO リキッドマン」を手札に加えます。

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続けて「E・HERO ブレイズマン」を通常召喚します。

ブレイズマンの①効果で「融合」を手札に加えます。

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ここで「融合」を発動。リキッドマンとブレイズマンorエアーマンを融合素材とし「E・HERO サンライザー」を融合召喚します。

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ここでチェーンが発生。チェーン1リキッドマン、チェーン2クロス・キーパー、チェーン3サンライザーとチェーンを組みます。逆順処理でサンライザーの①効果で「ミラクル・フュージョン」を手札に加え、クロス・キーパーの効果で2ドロー1戻し、リキッドマンの効果で2ドロー1捨てとなります。

盤面はこんな感じです(キーパー効果でブレイズマン、ハネクリボーをドローしハネクリボーを戻し、リキッドマン効果でネオスペースとネクロ・ガードナーをドローしネクロ・ガードナーを捨てました)

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融合を行ったのに手札が全く減っていないことがお分かりでしょうか。

また「レベル・レジストウォール」があります。

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サンライザーが破壊された場合、デッキから3+3+1または4+2+1などのモンスターをリクルートすることができます。例を挙げると前者はネオスペーシアン2種&ハネクリボー、後者はシャドー・ミスト&クロス・キーパー&ハネクリボーなどです。仮にネクロ・ガードナーをドローし捨てていなくても、レジストウォールからもってくるという選択肢もあります。

この動き自体はPOTE発売当初からできた動きなのである意味このデッキの基本的な戦術と言えますね。では、新規の動きを見ていきましょう。

例2:フレイム・ウィングマン-フレイム・シュートを絡め、コンタクト融合体で戦う展開

初期6枚がこちら。

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まず「増援」で「E・HERO フェザーマン」を手札に加えます。その後ブレイズマンを召喚。「融合」を手札に加えます。そして「融合」を発動。フェザーマンとブレイズマンで「E・HERO フレイム・ウィングマン-フレイム・シュート」を融合召喚します。

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フレイム・シュートの①効果で「フェイバリット・ヒーロー」を手札に加えます。

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続けて通常モンスターであるフェザーマンを素材にしているため②の効果が使用可能なのでフレイム・シュートの②効果を発動。リリースしてエクストラデッキから「E・HERO フレア・ネオス」を特殊召喚します。

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フレア・ネオスにフェイバリット・ヒーローを装備。②効果で「ネオスペース」をデッキから発動します。

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手札の「レベル・レジストウォール」と「ヒーロー・シグナル」を伏せた盤面がこちらです。

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ネオスペースによって攻撃力500アップ、フェイバリット・ヒーローの効果で守備力=2000分攻撃力アップ、フレア・ネオスの効果で魔法:罠が合計4枚あるので攻撃力1600アップ、総合して攻撃力6600(対象耐性持ち)のフレア・ネオスが誕生します。仮に手札にシグナルやレジストウォールがなくてもネオスペースとフェイバリット・ヒーロー分だけで5800分の攻撃力は保証されています。

また、フレア・ネオスが戦闘破壊された場合、ヒーロー・シグナルでエアーマンやブレイズマンをリクルートして次に繋げたり、レジストウォールでネオスをリクルートすることで次の自分のターン「ミラクル・コンタクト」でネオスとフレイム・シュートを素材にして「E・HERO シャイニング・ネオス・ウィングマン」を特殊召喚することができます。

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例3:スモール・ワールドを絡めた展開

本題です。

そもそも【遊城十代】にスモール・ワールドを入れている時点でなんで?と思われるかもしれませんが、れっきとした理由があります。それは「ネオスペーシアンが6属性揃うカテゴリーであり、かつほぼ全てのモンスターが相互にスモール・ワールドで除外し合える」ことにあります。

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簡単に言うと、どのネオスペーシアンからスモール・ワールドをはじめても中継点に使ったネオスペーシアンと同じ属性の好きなカードを持ってこれる、ということです。

例えば、アクア・ドルフィンやフレア・スカラベといったネオスペーシアンからグロー・モスを経由することでオネストやスピリット・オブ・ネオスをサーチしたり、ほかネオスペーシアンからフレア・スカラベを経由してブレイズマン、エア・ハミングバードを経由してエアーマンといった具合です(リキッドマンは残念ながら同じ属性のアクア・ドルフィンが戦士族なため2つ被りで持ってこれません)。

例えば手札がこちら。

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本来スモール・ワールドがなければブレイズマンとエアーマンで召喚権の食い合いが発生します。ですが「スモール・ワールド」を使い、アクア・ドルフィン→ブラック・パンサー→クロス・キーパーと繋げることで、クロス・キーパー①効果でエアーマン特殊召喚エアーマン効果でリキッドマンを手札に加え、ブレイズマンに召喚権を使って融合をサーチすることで例1の展開に繋げることができます。なおこの手札だとエマージェンシーコールでシャドー・ミストを予めサーチしてリキッドマンで捨てることでさらにサーチが繋がります。

これがスモール・ワールドの強みであり、僕が全てのネオスペーシアンをデッキに投入している明確な理由でもあります。

スモール・ワールドで中継点として有用なカードは例に挙げたように光属性ならなんでも持ってこれるグロー・モス、クロス・キーパーを持ってこれるブラック・パンサー、エアーマンを持ってこれるエア・ハミングバードが挙げられます。単体ではお世辞にも強力なカードとはいえず、グロー・モスに至ってはよほどの理由がない限り【コンタクト融合】でも採用が見送られてしまうカードです。そんなグロー・モスにここまでの役割を持たせられるスモール・ワールド……スゴくないですか!僕はスモール・ワールド軸の十代デッキを発明してから長いこと使っていますが、スモール・ワールドでネオスペーシアンを見せていく過程だけでも相手が驚いてくれます。特にグロー・モスを見せた時には「えっ、グロー・モス入ってるんですか!?」と驚かれたことさえあります。余談になりますがうちのグロー・モスは迫真のガチャパラです。

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希少性を知っている方からはめちゃくちゃビビられます。

さいごに

60枚という凄まじいデッキ枚数ですが、このデッキ、恐ろしいほどによく回ります。というのも初動になるカードが下級E・HERO(リキッドマン、エアーマン、ブレイズマン)と融合と少なく、ミラクル・フュージョンやフェイバリット・ヒーローといった強力なカードはチェーンの順番を工夫することで予めサーチしてからドローという流れを作ることができるので、手札がものすごく循環するのです。状況に応じて不要なカードはリキッドマンで捨てたり、フェイバリット・ヒーローで発動したいフィールド魔法やレベル・レジストウォールでリクルートしたいモンスターなどを引いてしまってもクロス・キーパーで戻せばいいのでデッキが回転する限り手札の質がどんどん良くなっていきます。受け身の罠を多めに積んであるのとヒーロー・アライブの採用を見送っているのでHEROデッキ独自の速攻性をなくした変わり、長期戦にも耐えうる構築に仕上げてあります(むしろ罠を減らしてアライブを増やすと後手ワンキル率が高まってしまうのであえて速攻性を削りました)。

程よくプロレスが楽しめ、かつ逆転力もあり、そしてドローで世界が変わる遊城十代のデュエルそのものを楽しめる自慢のデッキです。そして何よりスモール・ワールドが面白い。

このデッキと共に走りつづけていきます。

長くなりましたが、ここまで読んでくれた方、ありがとうございました。

ガッチャ!楽しいデュエルをしようぜ!

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遊城十代は人生そのものである 番外編 時空を超えた絆編

はじめましての方ははじめまして。

遊城十代は人生そのものである」シリーズを読んでくださっている方はいつもありがとうございます。ぴかだんごです。

今回は、GX本編4期終了後に描かれた十代のエピソードである『劇場版 遊☆戯☆王 超融合!時空を超えた絆』について触れたいと思います。

何故か?1時間にも満たない尺で作られたこの映画の十代は歴代十代の集大成といっても過言ではない姿で描かれているからです。というわけで、語っていきます。

 

まず、この映画の冒頭は炎に包まれたロンドンのビル街を飛び回りながら「あぶねぇあぶねぇ」と軽口を叩きながら敵の攻撃をかわす十代の姿から始まります。ユベルと融合してから精霊の力を操れるようになったと第4期で語りましたが、身体能力が完全に人間やめてますね。そして敵の「レインボー・ドラゴン(第3期に登場したヨハンのモンスター)」の攻撃に対して「ネオスを召喚!」と言いながらネオスを実体化させ、攻撃を防ぎます。

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ちなみにこの描写はのちに「E・HERO スピリット・オブ・ネオス」というカードの効果で再現されました。

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①の「相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。このカードを守備表示で特殊召喚する。」の部分です。さらに本来のネオスのステータスならレインボー・ドラゴンとの戦闘で破壊されるところを戦闘破壊耐性付与によって再現しているという……スゴい

その後遊星(GXの次回作、遊戯王5D'sの主人公)のエースモンスター、スターダスト・ドラゴンの攻撃によって劣勢になりますが、未来からタイムスリップしてきた遊星に救われます。そこで敵が攻撃をやめ撤収し、その場はおさまります。

遊星は十代に「敵がデュエルモンスターズを抹殺することで歴史を改変しようとしている」という事情を説明し、十代に協力を求めます。十代はこれを快諾。ちなみにこの過程で遊星のデュエルディスク、D-ホイール(バイク型のデュエルディスク)について「あれは未来のデュエルディスク?」「あっ、はい。」という有名なやりとりが生まれます。

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「すげ〜、あそこまで進化するのか!」と興味津々。かつての1期のころの純粋な十代の面影が見えます。また、遊星が強力な精霊の力を宿しており、ユベルたちを見ても驚かないことに関しても言及しています。

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デュエルリンクスでVS遊星だと使われる掛け合い

そして地味にパソコンに強い十代がデータベースにアクセスし、過去の世界に歪みが生じていることを発見。それは初代デュエルモンスターズの世界でした。遊星と共に過去に向かいます。

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向かった先は初代デュエルモンスターズの舞台であり、十代もGX本編でちょくちょく足を運んでいた童実野町。最終回で対決した武藤遊戯(時系列的に十代と出会い戦う前)と合流し、遊戯、十代、遊星VS敵の正体、パラドックスとのデュエルが始まります。

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このデュエルは主人公勢(遊星→十代→遊戯→遊星)とパラドックスでそれぞれターンが渡るのですが、十代のターンになった時にGX本編で十代のデュエルでよく使われた「十代のテーマ」が流れるファンサービスがあります。そして4期終了後、つまり「どんな時でも素直にデュエルを楽しむ気持ち」を持つ十代、敵がどれほど強力なモンスターを操ろうが関係なし。ノリノリで自分のターンをはじめます。

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そして十代の代名詞「融合」を発動。遊星のモンスターと十代の象徴、ネオスを融合させ「E・HERO ネオス・ナイト」を融合召喚します。
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余談ですがネオスはGX本編で「融合」によって「E・HERO」モンスターの素材になったことは一度もありません。ある種十代の成長が伺えるシーンといえます。

ネオス・ナイトは融合素材の片割れの半分攻撃力をアップさせ、さらに2回攻撃が可能なモンスター。一気に相手の盤面を殲滅させます。

次のターンのパラドックスの反撃に対してもユベルの「よけろ十代」に「わかってるって!」と掛け合いをしつつ、罠カードで攻撃をしのぎます。一度やられたネオス・ナイトも復活させ「遊戯さんに渡すのに、フィールドがガラ空きなんてシャレにならないぜ!」と述べるほど。精神的な成長と遊戯を尊敬している気持ちが見て取れますね。

その後の遊戯のターンの反撃→パラドックスのターンの反撃と攻防が続く中、ついに十代たちのフィールドが全滅した上で相手モンスターの攻撃を迎えることに。遊星が「ダメなのか……オレたちの未来は……破滅……」とこぼす中、真っ先に口を開いたのは十代でした。「なんだよ遊星。もう諦めちまうのか?時空を超えてここまでやってきたってのに!」と励まし、速攻魔法「クリボーを呼ぶ笛」を発動。遊戯の手札に「クリボー」を加え、攻撃をしのぎます。

そして遊星のターン。全滅したモンスターたちを復活させ、十代が「ネオス・スパイラル・フォース」というモンスターの攻撃力を2倍にするカードを使用。遊戯も「ブラック・スパイラル・フォース」でさらに2倍に。遊星のスターダスト・ドラゴンの攻撃力を4倍の10000まで上昇させ、3人の連携プレイでパラドックスを無事撃破します。

パラドックス撃破後「もう行くのか?」と問う遊戯に対し「ええ……自分たちの時代でやるべき事が、まだ残ってますから」と十代は返します。遊戯は「デュエルモンスターズを信じる限り、オレたちの絆はずっと繋がっている!」と述べ、夕日の中3人で手を取り合います。

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ここで十代の出番は終了。元の時代に戻った遊星の独白で映画は締めくくられます。

以上が超融合!時空を超えた絆の内容になります。十代に注目してみると、最終回のあとの十代がどんな風にして過ごしているのか、どんな感じでデュエルをしているのかの答え合わせが出来ますね。また、使用カードも「ネオス」「融合」「ネオス・ナイト」「ヒーローバリア」「エレメンタル・ミラージュ」「融合解除(遊戯の伏せたカード)」「クリボーを呼ぶ笛」「ネオス・スパイラル・フォース」となっており、ネオスを軸としつつも融合戦術は未だに健在であることがわかります。また、これは推測ですが「クリボーを呼ぶ笛」を発動していることから、恐らく遊戯さんからもらったハネクリボーも未だにデッキに入っていることが予想されます。精霊のユベルも健在なので、ネオス、ユベル、ハネクリボーの三精霊と共に旅をしているのだろうと考えられますね。

どんな時でも素直にデュエルを楽しむ気持ちを忘れない十代の姿は、かつて心の闇に堕ち覇王となったりユベルと衝突したり様々な経験をし、大人に成長しつつも少年の心をいつまでも忘れないように思えます。また、ユベルと会話するシーンが多く見られるのもこの映画の特徴です。ユベルと完全に和解し、深い絆で結ばれていることがわかります。

1期のころの純粋さと4期のころの精霊の力を引き出す能力を操るようになった強さ、この2つが両立しているのが時空を超えた絆の十代です。冒頭でロンドンにいることから世界中を旅していると考えられますが、時空を超えた絆以降の時系列でまた十代が描かれるといいですね……

なんてことを思っていたら、デュエルリンクスでパラドックスがGXワールドに出現するイベントが最近行われました。そこで出てきたのは、なんと映画の再現をしつつ映画のアフターともいえる掛け合いをするデュエリストたちの姿です。

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映画では描かれなかった「サイバー・エンド」と「レインボー・ドラゴン」の持ち主たちが登場し、十代と掛け合いをするという……夢のような話です。しかも十代がスターダスト・ドラゴンを認知しているということは、デュエルリンクスの時系列が時空を超えた絆以降であることが確定したという事です。これからのイベントでまた新たな十代の姿を見ることができる可能性が生まれました。楽しみです……!

遊城十代は人生そのものである 第4期

4期:十代の成すべきこと、そしてたどり着いた果て

 

1期編はこちら↓

https://pikadango-key.hatenablog.com/entry/2021/02/22/175153

 

2期編はこちら↓

https://pikadango-key.hatenablog.com/entry/2021/02/22/175213

 

3期編はこちら↓

https://pikadango-key.hatenablog.com/entry/2022/03/27/225353

 

4期はGX全180話のうち、156話の皆が異世界から帰ってきたところから始まります。つまり、4期はアニメで換算してわずか2クールでエピソードが完結します。しかし私ぴかだんごはGXの中で4期が最も好きです。なぜならこのわずか24話の中で「卒業後の進路」「果たすべき責任」「最後に思い出すべき大切なもの」といった各要素がしっかりと描かれているからです。

さて、3期にてユベルと融合を果たした十代は、2期にて対峙した破滅の光をユベルと共に戦い抜き(作中描写なし)アカデミアに帰ってきました。その姿がこちら。

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目つきが鋭くなり、体つきが少し中性的になりました。はっきり言ってめちゃくちゃイケメンです。カッコいいぜ……!

そして本編ですが、1期において登場した「ダークネス」が「ミスターT」なるデュエリストを名乗り、十代と対決します。十代はダークネスが出現した原因が自分にあると考え、島を去ろうとしますがここで2期ラスボスの斎王が1期ラスボスの影丸と共にアカデミアに再訪し、十代にある事実を伝えます。

斎王「啓示だよ。虫の知らせというやつだ。私は既に未来を見通す力を失っている。だが、それでも巡ってきた啓示を確かめるべく、私は急遽、影丸会長に連絡をとり、何が起きようとしているのか調査してもらった。」

影丸「斎王くんから連絡をもらい私も驚いた。なぜなら私も彼と同じように虫の知らせを感じていたからだ。十代くん、キミも同じではないのかな?」「私の調査チームが、この島に何らかのエネルギーが噴出していることを突き止めた。それは、地盤の歪みから地震が発生するような、いわば自然現象のような巨大な力だ。」

斎王「あくまで仮説だが、影丸会長の三幻魔の復活、私の光の波動の一件、そしてキミのユベルの事件。これらが複合的に、この島を中心とした次元に負荷をかけ、新たな事態を起こそうとしている。だからこそ、我ら3人に啓示があったのだ。今キミが去ろうと、やがてこの島にくる事態が消えることは無い。」

影丸「これは、我々がデュエルモンスターズを悪用した報いなのかもしれぬ。十代くん、キミにこの事態を収拾して欲しい。」(TURN-158 さらばデュエルアカデミア!十代の選ぶ道)

そう、4期は今までのGXで描かれた各エピソードの集大成となっているのです。そして十代は、この事態を何とかするべくダークネスと本格的に戦い始めます。途中3期で覇王と化した自分を救ってくれたオブライエンから救援要請を頼まれて初代デュエルモンスターズの舞台である童実野町まで出向いたり、ダークネスの影響でカードが汚染されたところをヨハンに助けて貰ったりと色々ありましたが、アカデミアに帰還し4期ラスボスである「ダークネス」と戦います。

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ダークネス「我こそがダークネス。もうひとつの真実。もうひとつの世界そのもの。」

このダークネス、世界が1枚のカードから生まれたとされているデュエルモンスターズ世界において、裏面に位置する存在とされています。そして人間が心の闇を少しでも抱えている限り、水が高いところから低いところに流れていくのと同じく自分が出現するのは自然なことと述べています。つまり、根源的にダークネスを排除するのは不可能というとんでもない存在です。また、出現と同時に「汝以外に我と対峙するものはいない」と言っていることから、十代を除く全人類をダークネスの世界に取り込んでいるといえます。スケールがデカい……

十代はデュエルでダークネスの操るコンボに苦しめられたりユベルのコントロールを奪われたりしますが、ユベルとネオスを「超融合」で融合し、形勢を逆転させます。最後は全てのネオスペーシアンとネオスをコンタクト融合させた「E・HERO ゴッド・ネオス」でダークネスのモンスターを真っ向から打ち破り、デュエルに勝利します。

余談ですが、このデュエル中において十代がダークネスに囚われたデュエリストたちに対して伝えたセリフがものすごく良くて、オフィシャルカードゲームを遊んでいる全てのデュエリストたちに知ってもらいたいと個人的に考えています。

十代「みんな!聞こえるか!オレの声が届いているか!見るんだ!お前たちが握ったカードを!たった1枚でいい。きっとそこにあるはずだ。そのカードを使って、色んなやつと戦った記憶が。最初は何の変哲もないただのカードだったはずだ。それが、誰かと戦う度に戦うやつと分かち合う喜びや悲しみ、怒りや憎しみ、その記憶がカードには染み込んでいく。それは、お前たちが頑張ってきた歴史なんだ!それこそが絆なんだ!だから信じろよ。自分たちのカードを。思い出せよ!そのカードで戦ったヤツらの顔を!そいつらこそが本当の仲間さ!辛くなった時、オレたちの未来を支えてくれる。カードを信じる限り、いつだってひとりなんかじゃない。未来に絶望なんてするな!オレたちはまだ何もやり遂げちゃいないじゃないか!」(TURN-178 最後の希望!遊城十代)

 

十代はダークネスを撃破し、卒業式に出席したのちアカデミアを去ろうとします。そんな中、とあるデュエリストが十代に声をかけます。

???「待っていたよ。遊城十代くん。」

十代「はっ……あなたは……」

???「さぁ……始めようか。ボクたちの本当の卒業デュエルを。」

十代「本当の卒業デュエル……?」

???「そう。ボクが3年前キミに渡したカード。キミがそれを持つのに相応しいデュエリストに成長したかを試す。」「キミはこの3年間で、とても強くなった。そしていくつもの試練を乗り越え、頼もしい大人に成長した。けれど、そのために失ったものもある。」

十代「失ったもの……?」

???「そう。キミ自信が気づいていない、大切なもの。キミはそれを取り戻さなければならない。」(TURN-179 さよなら十代!涙の卒業式)

十代は過去の童実野町に飛ばされます(恐らく時系列的には遊戯さんがバトルシティを優勝したあたり)。

そして巡り会ったのが、かつてハネクリボーを十代に託した武藤遊戯。十代は遊戯さんにデュエルを申し込みます。

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デュエルはほぼ互角。ブラック・マジシャンを操る遊戯さんに対してネオスをぶつけ合い、その後先にライフを減らしたのは十代。ここからも十代の成長が見て取れます。しかし、途中遊戯さんの千年パズルが輝きだします。「来るぞ。キングオブデュエリストに眠るもうひとつの魂が。」とユベルに警告されたのもつかの間、遊戯さんはアテムに交代します。そしてカード効果でなんとあの神のカード「オシリスの天空竜」を呼び出します。f:id:pikadango_key:20220704210607j:image

アテム「十代くん。キミほどのデュエリストならその相手は神こそが相応しい!」

十代(遊戯さん……オレは忘れない。あなたがオレに贈ってくれた最高の贈り物、最高の時間。)

「ええ……望むところですよ!こんな相手と戦えるなんて、超ワクワクするぜ!」

(オレは、あなたのおかげで取り戻せた。オレが知らない間に失っていたもの。どんな大人になろうと、決して忘れてはいけないもの。)

「いくぞ!ネオス!」

(どんなことがあっても忘れない。どんな時でも、素直にデュエルを楽しむ気持ちを!)

「遊戯さん……オレはもっと強くなる……その時はきっとまた……ありがとう、遊戯さん!ガッチャ!」(TURN-180 真の卒業デュエル!十代VS伝説のデュエリスト)

 

以上が、遊戯王デュエルモンスターズGXです!遊城十代の歩んできた道のり、そして私が題名とした「遊城十代は人生そのものである」の意味が理解頂けたでしょうか。特にダークネスでの言葉や遊戯さんとのデュエルで思い出した初心は、ひとりの人間として、ひとりのデュエリストとして、とても大切なことだと思います。ぜひ皆さんもこれらの記事をきっかけにGX、ひいては遊城十代への見方が変わってくれるといいなと思います。

長くなりましたが、お読み下さりありがとうございました!

POTE新規入り【遊城十代】の解説

はじめましての方ははじめまして。Twitterでは「ぴかだんご(Twitterアカウント:pikadango_WUYH)」というユーザーネームを名乗り、遊城十代やGXなどについて語ったり、十代のキャラクターデッキを構築したり、趣味について好き勝手語ったりといった活動をしている者です。

既に僕をご存知の方はわざわざこの記事を拝見してくださり本当にありがとうございます。

 

さて、4月23日に発売されたPOTE(パワー・オブ・ジ・エレメンツ)で十代の新規がたくさんきて、デッキ構築の幅が大幅に広がりました。新規についての解説はこちら

https://pikadango-key.hatenablog.com/entry/2022/03/29/155749

今回は新規を入れた十代デッキがどんな構築になったのか、どんな動きができるようになったのか、実際に自分の作ったデッキレシピをもとに解説していこうと思います。

では前置きはこのくらいにして、本題に入りましょう!

デッキレシピがこちら!

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まずは基本的な動き「E・HERO」を軸にした回し方について。必要な初動は「HEROに繋がるカード」「E・HERO リキッドマン」「融合」です。

「HEROに繋がるカード」は基本中の基本として挙げられるのが「エマージェンシーコール」です。

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ここから「E・HERO ブレイズマン」「E・HERO エアーマン」などを加えてブレイズマンから繋がる「融合」や「E・HERO リキッドマン」にアクセスします。

そしてリキッドマンを含めた2枚のHEROと融合が揃ったら「融合」で「E・HERO サンライザー」を呼び出します。この時にチェーン1 リキッドマン チェーン2 サンライザーで効果を使うことでミラクル・フュージョンを手札に加えつつ手札交換を行うことが出来ます。

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融合召喚を行いつつ、失った手札アドバンテージを即座に回復させるコンボです。また、リキッドマンは融合素材となった時の効果を繰り返し使うことで同じように手札のリソースを回復し続けることが出来るので「融合再生機構」で毎ターン手札に回収していくのが理想ムーブです。

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その「融合再生機構」にアクセスするため、また、フィールドに召喚した融合モンスターをより堅牢にするために「フェイバリット・ヒーロー」もあわせて3枚投入しています。

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ここまでが「E・HERO」を軸にした動きです。これはPOTE新規が来る前の既存の十代デッキでもよくやっていた動きです。ではPOTEで何が変わったのかというと「融合へのアクセスのしやすさ」「召喚権の温存」「手札交換のしやすさ」です。

「融合へのアクセスのしやすさ」については新規カード「EN-エンゲージ・ネオスペース」がその役割を担っています。

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このカードの処理の中で融合を加えることができるので、融合召喚が非常に行いやすくなりました。また、エンゲージ・ネオスペースでシャドー・ミストを墓地に送ることができた場合、様々な選択肢をとることができます。

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まずエンゲージでNとシャドー・ミストを墓地に送り、スピリット・オブ・ネオスやネオスを召喚します。その後融合を手札に加え、シャドー・ミストの効果で好きなHEROを手札に加えることができます。ここで分岐が発生。エアーマンを加えることでエアーマンを召喚。リキッドマンを手札に加え、エアーマンとリキッドマンを融合することで先述したサンライザーリキッドマンの動きができます。第二の選択肢としてダッシュガイを手札に加え融合を発動。スピリット・オブ・ネオスやネオスとダッシュガイを融合することで強力なモンスター、デストロイフェニックスガイを融合召喚することができます。余談ですがダッシュガイはエドが持つ精霊の宿るカードであり、同じく精霊が宿るネオスと融合することが出来るというのが地味にグッドなポイントです。余談終わり。

シャドー・ミスト以外のカードを墓地に送った場合はエンゲージで呼び出すモンスターによって色々と変わってきますが、スピリット・オブ・ネオスを特殊召喚し、効果の発動に成功した場合は非常に強力な動きをすることができます。

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まずスピリットの効果で「インスタント・コンタクト」を手札に加えます。その後インスタント・コンタクトの効果でフレイム・ウィングマン特殊召喚します。

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その後スピリットの③効果でデッキのネオスと交代。先程エンゲージで手札に加えた融合でネオスとフレイム・ウィングマンを融合。シャイニング・ネオス・ウィングマン融合召喚することができます。

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POTE新規で解説は行ったのですが、実際にシャイニング・ネオス・ウィングマンを実戦で使用してみたところ、凄まじい逆転力を持つモンスターであることを実感しました。このカード、とても強いです。ミラクル・コンタクトやフェイバリット・コンタクトなどでも召喚することができるので、いつでもシャイニング・ネオス・ウィングマンの召喚に繋がるよう意識して立ち回ると良いと思います。

続いて「召喚権の温存」「手札交換のしやすさ」について。この役割を担うのは「クロス・キーパー」です。

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このカードは墓地に送ることで手札のE・HEROやNを展開できるので、ブレイズマンやエアーマンが同時に手札にきて(どっちも出したいけど召喚権が足りない……)という状況を解決してくれます。また、スピリット・オブ・ネオスを特殊召喚することで能動的に②の効果を発動することができます。そして手札交換効果はリキッドマンと条件が似ているのですが若干緩く、インスタント・コンタクトやネオス・フュージョンなどからモンスターを展開した時にも効果を使うことができます。もちろんリキッドマンと同時に併用することも可能。自分は一度の融合召喚でリキッドマン効果で2枚ドロー1枚捨て、キーパー効果で2枚ドロー1枚戻しという、融合したのに手札が全然減らない(むしろ手札交換で手札の質がより高まっていく)現象を起こしました。

他にも「一撃必殺!居合いドロー」や「HEROの遺産」などで使い終わった融合モンスターや万が一倒されてしまったシャイニング・ネオス・ウィングマンを戻し「フェイバリット・コンタクト」で再び特殊召喚といったことも可能です。手札の質を高めるカードが増えたので、状況に応じたアドリブがかなりしやすくなりました。

 

以上、長くなりましたがぴかだんごの作成したPOTE新規入り【遊城十代】デッキの解説でした。ここまで読んでくださった方はありがとうございます。遊戯王ニューロンにもデッキレシピを登録してあるので、よかったらそちらでもご確認ください。初手5枚チェックで(この手札だったらどんな動きができるかな)などを考えてみるのも楽しいですよ。

それでは、またの機会に!

ヒーロー最高、デュエル最高!

ガッチャ!

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ぴかだんごが語る POTEの十代新規について

はじめましての方ははじめまして。Twitterでは「ぴかだんご(Twitterアカウント:pikadango_WUYH)」というユーザーネームを名乗り、遊城十代やGXなどについて語ったり、十代のキャラクターデッキを構築したり、趣味について好き勝手語ったりといった活動をしている者です。

既に僕をご存知の方はわざわざこの記事を拝見してくださり本当にありがとうございます。

さて皆さん、2022年4月23日に待望の11期初の十代強化、しかもレギュラーパックの表紙を飾るという最高の出来事が起きました!パック名は「POWER OF THE ELEMENTS」!

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コンタクト融合体やネオスがパックで初収録されたかつてのパック「POWER OF THE DUELIST」を彷彿とさせるパック名が非常に秀悦ですね!

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そしてこのパックでは表紙の新たなE・HEROをはじめ、たくさんの十代新規が収録されます!

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今回は新たなカードたちについて、十代デッキを色々と構築してきた一人の決闘者としてひとつひとつ語っていきたいと思います。

※このページはあくまでも執筆当時のカード評です。今後のカードプールによっては評価が変わる可能性を秘めています。

では前置きはこのくらいにして、早速カードを見ていきましょう!

筆者目線(カジュアル勢)のカード評になるのでガチ勢としては「ちょっと違うんじゃない?」と思われるところもあるかもしれませんが、こういう見方もあるんだ、と感じていただければ嬉しいです。

 

E・HERO スピリット・オブ・ネオス」

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効果モンスター 星7/光属性/戦士族/攻2500/守2000 このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 ⑴:相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。 このカードを手札から守備表示で特殊召喚する。 この効果で特殊召喚したこのカードは戦闘では破壊されない。 ⑵:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。 デッキから「E・HERO」モンスターのカード名が記された魔法・罠カードまたは「融合」1枚を手札に加える。 (3):自分メインフェイズに発動できる。 このカードを持ち主のデッキに戻し、デッキから「E・HERO」通常モンスター1体を特殊召喚する。

今回の新規の中でも核となるモンスターです。3つの効果を持ち、どれも展開やサーチといった動きの軸になる効果です。

⑴は手札の自分自身を特殊召喚する効果。これ自身が特殊召喚なので自身で⑵効果のトリガーを引くことができます。また、戦闘では破壊されないので壁としても機能します。この効果は言うまでもなく劇場版『超融合!時空を超えた絆』でネオスを実体化させたシーンがモチーフになっていると言えるでしょう。f:id:pikadango_key:20220329133543j:image
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⑵はサーチ効果。状況に応じて「ミラクル・コンタクト」や「EN-エンゲージ・ネオスペース」「ラス・オブ・ネオス」「インスタント・コンタクト」辺りを持ってくることが多いでしょう。特にインスタント・コンタクトは⑶効果と組み合わせることでマリン・ネオスをコンタクト融合できるため、先行でスピリット・オブ・ネオスを展開できた場合に重宝します。

⑶はフィールドの自分自身とデッキの通常モンスターとを入れ替える効果。基本的には「E・HERO ネオス」と入れ替わることになります。「切り裂かれし闇」がフィールドにあると1ドローができて美味しい。また、⑵効果でラス・オブ・ネオスをサーチした場合、入れ替わったネオスをそのままラス・オブ・ネオスの対象にできるため、一気にフィールドを空にできます。スピリット自身もデッキに戻るため、後述するEN-エンゲージ・ネオスペースと相性がいいです。

総じて非常に優秀なモンスターと言えるでしょう。手札に来てもバトルフェーダーや速攻のかかしを握っているような安心感があり、予めエマージェンシーコールでサーチしておくだけで相手プレイヤーの攻撃を躊躇わせるほどのプレッシャーを放つことができます。また、それで相手が攻撃してこなかった場合でも次に紹介するクロス・キーパーで特殊召喚ができます。デッキにいる場合はEN-エンゲージ・ネオスペースで引っ張り出して⑵効果を狙い、⑶でネオスと交代。エンゲージの特殊召喚やエマージェンシーコールのサーチを待つ。自己完結したモンスターです。

 

「クロス・キーパー」

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効果モンスター
星2/闇属性/戦士族/攻 400/守 400
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札・フィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。
自分の手札・墓地から「E・HERO」モンスターまたは「N」モンスター1体を選んで特殊召喚する。
この効果で墓地から特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
(2):このカードが墓地に存在する状態で、
自分が「E・HERO」融合モンスターの特殊召喚に成功した場合、このカードを除外して発動できる。
自分はデッキから2枚ドローし、その後手札を1枚選んでデッキの一番下に戻す。

⑴の効果は自分を墓地に送って手札または墓地のE・HEROかNを展開する効果。墓地から出した場合は効果が無効化されますが、手札から出した場合は効果を使うことができるので相手が警戒して攻撃してこない場合でもスピリット・オブ・ネオスを特殊召喚したり、余らせているグラン・モール特殊召喚することができます。墓地蘇生も擬似的な死者蘇生として使うことができ、ネオスペース・コネクターなどと組み合わせることで容易にコンタクト融合を狙うことができます。予めネオス・フュージョンでネオスを墓地に置いておき、次のターンにクロス・キーパーの効果でネオスを蘇生という動きも強力です。

⑵はドロー効果。一見地味に見えますが実際に運用してみるとこの効果、非常に強力です。⑴で予め墓地に置いてコンタクト融合をしてドロー、インスタント・コンタクトでエクストラデッキからフレイム・ウィングマンやサンライザーを出すだけでドロー……など、案外簡単にドロー効果を使えます。また、2枚ドローして1枚をデッキに戻せるのでエンゲージで出したいが素引きしてしまったスピリット・オブ・ネオスやクリボーを呼ぶ笛とハネクリボーを一緒に引いてしまった場合にハネクリボーを戻したり、サンライザーを出す準備が整った場合に一旦ミラクル・フュージョンを戻したりと活用法は多岐に渡ります。

⑴⑵共にシンプルな効果ですが、どちらも活用法が多く柔軟なモンスターといえるでしょう。クロス・ポーターよ、いい後継機を作ったな……!

 

E・HERO シャイニング・ネオス・ウィングマン

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融合・効果モンスター
星8/光属性/戦士族/攻3100/守2500
「E・HERO ネオス」+「ウィングマン」融合モンスター
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
フィールドのモンスターの属性の種類の数まで相手フィールドのカードを選んで破壊する。
(2):このカードは、攻撃力が自分の墓地のモンスターの数×300アップし、効果では破壊されない。
(3):このカードが戦闘でモンスターを破壊した場合に発動する。
そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。

今回のパッケージモンスターにして新エースモンスター!ついに十代のダブルフェイバリットモンスターが融合したモンスターです!エモすぎる……

まずは融合素材から見ていきましょう。「E・HERO ネオス」+「ウィングマン」融合モンスター。一見難しそうな召喚条件に見えますが、EN-エンゲージ・ネオスペースからスピリット・オブ・ネオスを展開するだけで容易に召喚条件を満たせます。「ウィングマン」融合モンスターはインスタント・コンタクトから展開できるため基本的にはフレイム・ウィングマンを活用することになります。肝心の「融合」もEN-エンゲージ・ネオスペースからサーチでき、他にもミラクル・コンタクトなどからも召喚できるので意識してカードを動かせばシャイニング・ネオス・ウィングマン自体を出すことはそこまで難しくはありません。

⑴は破壊効果。シャイニング・ネオス自身が光属性なので1枚破壊は確定で行える上、他に属性があれば破壊枚数はもっと増えます。多数の属性を抱えるE・HEROならではの条件といえるでしょう。また、「フィールドの」モンスターの属性を参照するため、相手が光属性以外のモンスターをコントロールしていた場合、その数だけ破壊することができます。逆境からでも逆転が狙える優秀な効果です。

⑵は打点上昇&効果破壊耐性。打点上昇は言うまでもなく進化元のシャイニング・フレア・ウィングマンを意識したものでしょう。相違点として、シャイニング・フレアと違い「モンスター」の数まで攻撃力が上がるのでNやハネクリボーらといった十代の仲間たちやD-HERO、X・HEROといったモンスターたちも打点上昇の手助けになります。そして効果破壊耐性はシンプルに場持ちの良さに貢献します。打点上昇とあわせて戦闘と効果破壊に強い非常に強力なE・HEROに仕上がっています。また余談ですが恐らくこの効果破壊耐性は直近で登場したエドの新規「D-HERO デストロイフェニックスガイ」を意識したものだと考えられます。意図的にライバルカードとしてデザインされているのでしょう。

⑶はバーン効果。シャイニング・フレアとそっくりなバーン効果ですが、こちらは墓地に送らなくてもダメージが発生します。さすが進化形態。ペンデュラムやトークンを破壊してもダメージを与えることができます。

総じて新エースに相応しい非常に強力な効果を携えたモンスターです。打点上昇もデュエル終盤に進むにつれてどんどん大きくなっていくのでこのカードを最終盤に召喚して一気に逆転を狙っていきたいところです。

 

「EN-エンゲージ・ネオスペース」

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通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、
このカードを発動するターン、自分は融合モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
(1):手札及びデッキからそれぞれ1体ずつ、
「N」モンスター1体と「E・HERO」モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
デッキから「N」モンスターまたはレベル5以上の「E・HERO」モンスター1体を特殊召喚し、
自分のデッキ・墓地から「融合」1枚を選んで手札に加える。
この効果で特殊召喚したモンスターが「E・HERO ネオス」の場合、
その攻撃力は1000アップする。

スピリット・オブ・ネオスがモンスター側の核ならば、こちらは魔法側の核となるカードです。まず発動条件として手札とデッキからE・HEROとNを1枚ずつ墓地に(コストとして)送ります。この時点で強い。墓地肥やしとしては破格と言えるでしょう。その後デッキからNかE・HEROを展開して融合をサーチ、サルベージします。基本的にはスピリット・オブ・ネオスを特殊召喚し、ネオスの⑵効果の発動を狙います。墓地肥やしもシャドー・ミストを送ってHEROをサーチしたり、コンタクト融合体の素材を墓地に用意してミラクル・コンタクトなどに繋げるといった動きができます。また、このカード+シャドー・ミストorネオスペーシアン1枚からコスモ・ネオスを召喚するルートがあります。

①エンゲージ発動、手札とデッキからシャドー・ミストとグロー・モス以外のネオスペーシアン(仮 グラン・モール)を墓地に送ってスピリット・オブ・ネオスを特殊召喚。融合をサーチorサルベージ。

②シャドー・ミストの効果でプリズマーを手札に加える。スピリット・オブ・ネオスの⑵効果でミラクル・コンタクトを手札に加える。

③プリズマーを召喚。効果でエンゲージで墓地に送っていない&グロー・モス以外のネオスペーシアン(仮 ブラック・パンサー)を墓地に送って名称コピー。

④スピリット・オブ・ネオスの⑶効果でネオスを特殊召喚

⑤ミラクル・コンタクト発動。ネオス、エンゲージで墓地に送ったネオスペーシアン(グラン・モール=地属性)、プリズマーで墓地に送ったネオスペーシアン(ブラック・パンサー=闇属性)、プリズマー(名称ブラック・パンサー=光属性)の4体でコンタクト融合、コスモ・ネオス特殊召喚

正直に言ってこのエンゲージというカード、かなりのパワーカードです。墓地肥やししつつ展開しつつオマケで融合を加えられるスゴいカード。注意点として、効果処理で融合を加えるので融合がデッキか墓地にない=融合を素引きしまくると発動自体ができないことが挙げられます。クロス・キーパーの効果で予め素引きした融合をデッキに戻したり手札コストで融合を捨てたりしてリカバリーしましょう。

 

「インスタント・コンタクト」

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通常魔法 このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。 (1):1000LPを払って発動できる。 レベル7以下の、「E・HERO」モンスターまたは「N」モンスター1体を召喚条件を無視してEXデッキから特殊召喚する。 自分のフィールド及び墓地に「E・HERO ネオス」が存在しない場合、 この効果で特殊召喚したモンスターは攻撃できず、効果は無効化され、エンドフェイズに持ち主のEXデッキに戻る。

十代版「簡易融合」のようなカード。ですがこのカードも非常に強力な効果を持っています。まずスピリット・オブ・ネオスの効果でこのカードを持ってくることから始まります。

効果自体は至ってシンプル、E・HEROネオスペーシアンエクストラデッキから特殊召喚できます。特殊召喚したモンスターはネオスが場か墓地にいないと効果が適用されないのですが、予めスピリット・オブ・ネオスの効果でネオスを特殊召喚しておき、インスタント・コンタクトを発動するだけでケアすることができます。そして特殊召喚するモンスターですが、シャイニング・ネオス・ウィングマン特殊召喚を狙う場合はフレイム・ウィングマン、コンタクト融合を狙うならマリン・ドルフィンと使い分けができます。特筆するべき点として、マリン・ドルフィンを特殊召喚した場合の動きとしてマリン・ドルフィンの効果で相手の手札をピーピング、横にいるネオスの攻撃力を参照して攻撃力が2500以下のモンスターがいた場合ハンデス&500バーン、そのままネオスとマリン・ドルフィンでコンタクト融合してマリン・ネオスになることでさらに手札を1枚破壊とスピリット・オブ・ネオス1枚を特殊召喚してインスタント・コンタクトを加えるだけで1or2ハンデスを行うことができます。今までのコンタクト融合デッキでマリン・ネオスを出す場合は竜魔導の守護者と融合識別を組み合わせてようやくマリン・ネオスに繋がったのですが、今回の新規でかなりハードルは下がったと言えるでしょう。

また、サンライザーを特殊召喚することでミラクル・フュージョンをサーチできるのでWake Up Your E・HEROも召喚しやすくなります。つまり、このカード1枚とスピリット・オブ・ネオスでシャイニング・ネオス・ウィングマン、マリン・ネオス、Wake Up Your E・HEROの3枚どれかには確実にアクセスすることができます。また、発動時に1000ライフを払うのでジェネレーション・ネクストとも相性がいいです。切り札の召喚に上手く繋げられる優秀なカードと言えるでしょう。

 

「ENウェーブ」

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永続魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の「E・HERO」モンスターが融合モンスターの融合召喚の素材になり、
墓地へ送られた場合または除外された場合に発動できる。
デッキから「N」モンスターまたは「E・HERO ネオス」1体を特殊召喚する。
(2):「N」モンスターまたは「E・HERO ネオス」が自分のフィールド・墓地から自分のデッキ・EXデッキに戻った場合に発動できる。
自分の墓地から「E・HERO」モンスター1体を選んで特殊召喚する。

はっきり言って上振れカード。なぜならこのカードの⑴⑵効果共に自分の強い動きを行ったことを前提とした効果だからです。

⑴は融合に反応したリクルート効果。ですが効果発動に必要なカード枚数が多い……融合素材2体+融合orミラクル・フュージョン+ENウェーブの合計4枚が必要になります。ネオスかネオスペーシアンリクルートできるリターンは大きいですが、それ以上に発動条件が整っている=十分に戦えている状況なため、オーバーキル感は否めません。

⑵効果はコンタクト融合を行った際に墓地のE・HERO特殊召喚する効果。こちらはエアーマンやブレイズマンなどを蘇生できるためかなり強力です。しかしE・HERO軸のデッキだとそもそもコンタクト融合の機会が少ない、コンタクト融合軸のデッキだと墓地にE・HEROがいないことが多い、と難儀な点がやや見受けられます。

総じて強力なことには間違いないのですがちょっとズレた強さを持っているカードです。扱いにくいですが真価を発揮できれば輝くと言えるでしょう。

 

「融合超渦」

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速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
手札・デッキ・EXデッキから「E・HERO」モンスター、
「N」モンスター、レベル10モンスターの内1体を選んで相手に見せる。
このターン、対象のモンスターを融合素材とする場合、
見せたモンスターの同名カードとして扱う事ができる。
自分のフィールドまたは墓地に「E・HERO ネオス」が存在する場合、見せたモンスターを墓地へ送る。
それ以外の場合、手札から見せたモンスターはデッキに戻す。

一風変わった「融合識別」といったカード。相違点としてはネオスの名前が記されているためスピリット・オブ・ネオスでサーチできる点、相手のモンスターも対象に取れる点です。こちらもちょっと使いにくいカードですが、スピリットの効果でサーチできる点を活かして面白い動きができます。スピリットの効果で加えつつスピリットをネオスに交代、相手のモンスターに融合超渦を発動、レインボー・ドラゴンやユベルを見せて同名カードとして扱いつつ墓地に送り、超融合を発動!VSヨハン(ユベル憑依)のレインボー・ダーク・ドラゴン浄化やVSダークネスのネオスとユベルを融合といったGX本編での印象的な超融合使用シーンを再現できます。超融合を使いたいけど漫画版E・HEROエクストラデッキに用意するには枠が足りない、といった場合には重宝する……かもしれません。かなりロマンよりのコンボなのでやってみたい方はどうぞ。決まればかなり爽快だと思います。

 

「フェイバリット・コンタクト」

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通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分の手札・フィールド・墓地のモンスター及び除外されている自分のモンスターの中から、
融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを好きな順番で持ち主のデッキの下に戻し、
「HERO」モンスターを融合素材とするその融合モンスター1体をEXデッキから召喚条件を無視して特殊召喚する。
「E・HERO ネオス」をデッキに戻した場合、この効果で特殊召喚したモンスターをお互いにEXデッキに戻す事はできない。

なんとデッキ以外の全ての場所を対象とした融合カード(厳密には融合とコンタクト融合を内包した効果)!スゴいです!!今まではピン刺しのネオスを除外されると戦術が破綻してしまっていたのですが、このカード1枚でかなり救済された感があります。一手遅れる通常罠というだけあって、効果は非常に強力。まず、罠という性質を活かして相手ターンにコンタクト融合を行うことができます。これが何を表すかというと、相手ターンコスモ・ネオスで1ターン相手の動きを封じたり、相手の除去にあわせてアブソルートZEROを召喚して相手のモンスターを全滅させたりすることもできます。特にアブソルートZEROやネオス・クルーガーはルール改訂によってバウンスに対して破壊効果やネオス・ワイズマンを特殊召喚する効果が発動しなくなってしまったのですが、フェイバリット・コンタクトの「EXデッキに戻すことができない」性質によってバウンス耐性をつけることができます。他にもコンタクト融合体がエクストラデッキに帰らなくなるため場持ちが良くなったり、ネオス・フュージョンと組み合わせて堅牢なレインボー・ネオスを作ったり、相手ターンにシャイニング・ネオス・ウィングマン特殊召喚して破壊効果を使うことができます。正直自分でもテキストを読んでいて(こんな強力な融合カード貰っちゃって良いのか……)となりました。それくらい可能性を秘めたカードです。また、これほど強力でありながらネオスの名前が記されているためスピリット・オブ・ネオスの効果でサーチできるのでデュエル序盤で握っておいて捲り札として活用するのも良いと思います。

 

以上のカードたちが今回のPOTEで得た十代新規です。どのカードも(一部クセの強いカードがありますが)強力で、十代デッキが強化されること間違いなしのカードたちです。特に強化されるのはコンタクト融合軸の十代デッキですが、ENエンゲージやENウェーブの存在からE・HEROとNを織り交ぜた融合&コンタクト融合の十代デッキも強化の恩恵を受けられるといえるでしょう。個人的には早くスピリット・オブ・ネオスでネオスでガード!をやりたい……!

長文となりましたが、ここまで読んでくださった方はありがとうございます。一人の十代好きの決闘者として、POTE新規はひと記事書けてしまうくらい魅力的なカードたちに溢れているということです。発売日が楽しみです!

遊城十代は人生そのものである 第3期

3期:十代に課せられた責任、罪、そして十代の選んだ道とは

 

1期編はこちら↓

https://pikadango-key.hatenablog.com/entry/2021/02/22/175153

 

2期編はこちら↓

https://pikadango-key.hatenablog.com/entry/2021/02/22/175213

 

3期では十代たちが3年生に進級します。そして学園にはアカデミアの姉妹校からそれぞれ1人ずつ留学生がやってきます。その内の1人がヨハン・アンデルセンです。

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明るく快活な性格で「宝玉獣」シリーズのカードの使い手であり、カードには精霊が宿っていてヨハン本人も精霊が見え意思疎通ができる決闘者です。同じく精霊が見える十代とは性格が似ていること、精霊が見えること等共通点が多く、すぐに意気投合し親友の間柄となります。このヨハンが3期十代における重要な存在となります。

3期のストーリーは大きく3つに分類できます。1つ目が学園生活編、2つ目が異世界編1、3つ目が異世界編2です(このアニメ異世界行き過ぎ)。

学園生活編では留学生組と共にやってきたプロフェッサー・コブラが主催するデスクロージャーデュエル、通称デスデュエルというものが開催されます。このデュエルでは勝者敗者共にデュエルが終わる度に謎のエネルギーが学園のどこかに転送され、決闘者が活力を失うという現象が発生します。十代たちは要因を突き止めた結果、コブラが「ユベル」という存在に「エネルギーを集めたら亡くなってしまった息子を生き返らせて欲しい」という願いの元このような行為を行っていることに気が付きます。十代はコブラにデュエルを挑み勝利しますが、コブラはその後消息不明となり、デスデュエルで溜まったエネルギーによりユベルが腕だけ復活し、他者の身体を借りつつ学園と生徒を全てまるごと異世界送りにします。そして物語は異世界1に移ります。

異世界1ではデュエルモンスターズのモンスターが実体化する砂漠のような世界で、十代たちはこの世界からの脱出を目的として行動します。

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異世界1

 

一方ユベルは加納マルタンという生徒の身体を借り第1期で封印された「三幻魔」のカードを再び蘇らせます。十代とヨハンはタッグを組み、三幻魔を操るユベルと直接対決します。そのデュエルの中でヨハンは7種類の宝玉獣が揃った時にはじめて召喚できるモンスター「究極宝玉神 レインボー・ドラゴン」を呼び、その身を呈してヨハン以外の全員を異世界から脱出させます。

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三幻魔VSレインボー・ドラゴン

 

残された十代は「自分のせいでヨハンが異世界に取り残されてしまった」と責任を感じ、仲間たちと共に再び異世界に突入しようとします。ここから異世界編2、ひいてはGX史上最も暗いエピソードがはじまります。

異世界2では異世界1とはまるで雰囲気が違う世界に飛ばされてしまいますが、十代は「きっとヨハンはこの世界で生きている」と信じ、仲間たちと先を進みます。

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異世界2

 

この異世界2でも異世界1と同じくモンスターが実体化する危険な世界ですが、十代はヨハンを救おうとする気持ちが先行するあまり周囲の仲間たちを省みなくなってしまいます。その結果、仲間たちから見限られ、「怒」「憎」「悲」「苦」「疑」の負の感情が溜まりこみます。決闘者 暗黒界の狂王ブロンはそこにつけこみ、「邪心経典」に5つの負の感情をたくわえて「超融合」なるカードを完成させるため、「疑」が埋め込まれた人物を除く仲間たち4人を人質に取り十代とデュエルを行います。その中でブロンはダメージを受ける度に邪心経典に1文字ずつ文字をつづる=その文字を埋め込まれた人物の命を奪っていきます。しかもトリガーはダメージを受ける度。つまり、十代の手によって仲間たちの命が亡くなっていくのです。

「フハハハ!攻撃してこい!もっと攻撃するのだ!我へのダメージは邪心経典をえがく血文字の代償!そしてつづられるページは、あいつらそのものなのだ!」

「どうすれば……このままだとオレは命を削られ死んでしまうだろう……しかし、やつの命を削れば仲間たちが死ぬ……!そんなことをするくらいなら、オレは自分自身の死を……」(TURN-135 十代VS暗黒界の狂王ブロン)

十代は戦意を喪失しデュエルを放棄しようとしますが、ブロンは戦闘を強要するカードを使用し、次々と仲間たちを「十代の手によって」葬り去っていきます。十代はブロンに対し、また邪心経典に「疑」がつづられなかったことによって「超融合」が完成せず、結果として産まれたモンスター「暗黒界の魔神レイン」に対し怒りを爆発させます。

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「魔神レイン!お前のためにオレの仲間は……!友たちは……!絶対に許さねぇ!!」

「レイン!暗黒界の魔神レインは、何度倒してもオレの怒りはおさまらない!ぶっ倒しても!ぶっ倒しても!!ぶっ倒しても!!!……オレの仲間たちはもう……蘇らないんだ……!」(TURN-136 邪心経典発動!暗黒界の魔神レイン)

十代が救い出す道しるべだったヨハンの象徴「レインボー・ドラゴン」と「魔神レイン」で「虹」モチーフが被っているのが非情です。

十代は狂王ブロンを完膚なきまでに叩き潰します。そしてブロンからある言葉を言い残されます。

「クハハハ……アハハハ……いい表情だぜ。怒りと憎しみ、苦しみと悲しみ、まだやり足りないというお前の心の中で、それらの負の感情が渦を巻いている!」

十代は残った仲間たちとも孤立します。その後、手に握られたカードは不完全な「超融合」でした。

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十代の中に産まれた負の人格「覇王」がここで目覚めてしまいます。覇王となった十代は超融合を完成させるため、異世界の住民たちを軍を率い滅ぼして回ります。ブロン戦であれほど自分の手によって人を殺めることに葛藤していたはずの十代が、心の闇に落ち他者を躊躇なく手にかけることによって拭いがたい「罪」を背負う形になってしまうのです。残った仲間たちによる犠牲の特攻によって覇王から解放されても、自分の手によって人々を殺めていったという罪から逃れることはできません。そんな中、ついに探し求めていたヨハンが見つかります。ユベルが憑依しているという最悪の状態で、ですが……

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十代はヨハンを助けるため、また、今まで犠牲になっていった仲間たちのために、ユベルに挑みます。

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ユベルはかつて、幼少期の十代にとって精霊が宿るフェイバリット・カードでした。ですがデュエルで十代が負けた際に対戦相手を昏倒させるといった行いをしていたため、正しくなってほしいという願いを込められカプセルに入れられ宇宙に射出されました。しかし、その際に第2期に登場した破滅の光の影響を、かつカプセルの中で耐え難い苦痛を受けてしまいます。ユベルはこの経験から「痛みを分かち合うことこそ愛の形」という歪んだ思想を持ち、十代に対しても苦痛を与えていたという事実が判明します。つまり、結果論ではありますが第3期における今までのユベルが絡んだ事件の原因の発端は十代の行動にあったといっても過言ではありません。ここで十代に「責任」が生じます。

ヨハン(ユベル憑依)とのデュエルでは闇に染まったヨハンのカード「究極宝玉神 レインボー・ダーク・ドラゴン」が十代を苦しめますが、ネオスとレインボー・ダークを超融合で融合させることでレインボー・ドラゴンに浄化し、ヨハンを救出することに成功します。しかし、ユベルの使用したカードによって超融合はユベルの手に渡り、十代とユベルの戦いは第二幕へと移ります。

第二幕ではユベルは自分自身のカードを使用し、カード「ユベル」を使って十代と戦います。この「ユベル」は相手モンスターの攻撃力を反射して相手にダメージを与える効果を持ち、精霊ユベルの性質を反映しています。一方の十代は自らのデッキに秘められている正しき闇の力を宿した精霊たち=ネオス、ネオスペーシアンたちや自分自身に宿した覇王の力と共にユベルに対抗し、ヨハンから託されたレインボー・ドラゴンとネオスを融合させたモンスター「レインボー・ネオス」で「ユベル」を除去しようとします。しかしそれが「ユベル」の進化の引き金となり、「ユベル」の最終進化形態「ユベル Das Extremer Traurig Drachen」の召喚を許してしまいます。

しかし、デュエルの途中で十代はユベルと前世から繋がる因縁があることに気づきます。それは前世の自分がかつて世界王の息子だったこと、ユベルが美しい姿を改造し、醜い竜の姿になってでも前世の十代を守ろうとしたことです。この事実を知った十代は、ある決意をします。

そしてユベルは十二の次元を統合するべく「超融合」と「チェーン・マテリアル」の効果でレベル1〜12のモンスターを融合させたモンスター「超融合神」を召喚しようとしますが、十代は「チェーン・マテリアル」に対し「スピリチュアル・フュージョン」を発動します。このカードの効果は融合召喚を行う場合、融合素材に使用するモンスターをプレイヤー=十代が選択することができる、というものです。十代はここで自分自身とユベルを融合させることを宣言します。

「(前世十代)僕たちが戦わなくちゃいけないのは、宇宙を破滅に導く光の波動。君の魂を歪めてしまった光の波動を追い払い、覇王十代の魂が君に乗り移る」

「(十代)もしそれで、オレという存在がなくなってしまうとしても、オレは構わない。超融合を発動!オレとユベルの魂をひとつに!」

「(ユベル)ふたつの魂はひとつとなって、もう決して離れることはないんだね……ボクは今キミの愛と力に包まれている……共に戦おう!宇宙を破滅に導く光の波動と!」(TURN-155 レインボー・ネオスVSユベル究極態)

十代はここで自分自身に課せられた「罪」と「責任」を、自分自身が消えてしまう可能性があるとしてもユベルと融合することで全ての現象をおさめようとしたのです。十代は異世界での壮絶な体験を経て、責任を果たすことができました。

 

こうしてユベルの魂は浄化され、異世界で葬られた仲間たちも全員元の世界に戻ることができました。しかし、元の世界に戻ってきた人々の中に十代の姿はありませんでした……

 

4期:十代の成すべきこと、そしてたどり着いた果て

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